精神疾患とはなにか

▶精神疾患とはなにか

 

精神疾患というと、一般的には「精神病」「心の病」などと呼ばれていることもあり、人々の心のあり方や感情などに異変が生じる病と思われることが多いかもしれません。しかし、今日の精神医学の分野においては、精神疾患とは、脳の機能の異常や損傷などによって起こる脳の働きの変化が原因で、思考や感情、知覚に障害が生じて人々の感情や行動に著しい偏りが生じている状態のことを示すとされています。脳には、100億を超える神経細胞のネットワークがあるといわれており、これらが人間の心や精神、そして身体の働きに関して重要な役割を担っていることが明らかになっています。後述するように、今日の日本社会では様々な精神疾患を患う患者数が増加している状況にありますが、これらは、脳の働きが不調になることから引き起こされていると考えられています。

 

より具体的には、人々が日常を過ごすなかで脳はどのような働きをしているのかというと、人が外界に触れたときには、まずは様々な情報を認識します。それらの情報をもとに、なにかを考え判断したり、感情や意欲などが掻き立てられたりすることになります。そして、それらをもとに、脳が、身体や行動の機能をコントロールすることによって、人々は普段の生活を送ることが可能になっています。

 

しかし、精神疾患を患った場合には、脳神経のネットワークの働きが不調になるため、これらの流れがうまく機能しない状態に陥っているといえます。症状としては、例えば、気分の落ち込みや強い不安が続くような鬱状態になった場合、食事や睡眠をとることも難しい状況になることもあります。また、思考や感情のコントロールが困難になるといった症状がでることもあります。強迫観念や、幻聴や妄想が出てくる場合や、精神疾患が身体の痛みにつながり、時には日常に支障をきたすほどの痛みを抱えることもあります。

 

厚生労働省によると、日本において精神疾患を患い医療機関にかかっている患者数は年々増加しており、2015年には350万人を超えていることが報告されています。より具体的には、鬱病、統合失調症、不安障害、パニック障害、PTSD(外傷後ストレス障害)、依存症(アルコール・薬物・ギャンブル等)、摂食障害などが挙げられます。

 

今日の精神科における近代医療を基盤とした治療では、ほとんどの精神疾患に対して薬物療法が採られています。それは、主に脳の神経系に作用して症状を取り除くことを目的としています。しかし、精神疾患に対して薬物療法を採用する場合の課題も多く、副作用の問題や、心身の病症が薬では改善しない状況も多く報告されています。

 

当相談室の治療法は、薬物療法によって精神的、身体的な症状を取り除くことを目的とするものではありません。ならならば、そのような方法は、症状を取り除くことに関しては即効性という面において効果的であったとしても、それらは一時的である場合も多く、トラウマを経験した人々が抱えている心身の問題を根本から治療することにつながりにくいと考えるからです。トラウマの経験は、人間の精神や身体に記憶として刻み込まれます。ここでは、それらが身体の痛みや凍りつきとなっている部分に着目して、瞑想などの手法を用いて治療していくことを目指しています。

 

▶HOME ▶電話カウンセリング ▶お問い合わせ