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過食症とむちゃ食い型


▶過食症

 

食べることがやめられない過食症には、排出は行われないむちゃ食い型と、主に食べたものを嘔吐、下剤、過度な運動で排出しようとする過食嘔吐型があります。過食症の人は、複合的なトラウマを負いながら、長女に多く、親に支配されて育っていることが多いと言われています。彼らは、自分に自信がなくて、感情を抑制し、母親の顔色を伺っていて、言いたいことが言えず、母親に依存するようにコントロールされています。そして、母親の前では良い子として育ち、人前では明るく振る舞い、人に良く思われたいと努力して、理想を追い求めていきます。しかし、現実の自分の家族は、理想通りにはいかず、性格に難がある親との生活に苦しみます。理想の家族と現実とのそれに悩みます。また、自分のなりたいイメージと本来の自分の姿とのギャップが大きく、見た目に自信がないので、痩せて綺麗になりたいという理由から、過度のダイエットが始まります。

 

痩せることが気持ち良いと、極度のダイエットの影響により、全身が飢餓状態になると、その反動が起きて、過食衝動が湧くようになります。また、子どもの頃から、両親に厳しくされ、理不尽な言動に振り回されながら育ち、無力感や孤独感に打ちのめされてきました。そして、溜まった怒りを誰かにぶつけることが出来ませんでした。人前で緊張してしまい、日頃のストレスと戦うために、身体の方は、警戒心から過緊張になり、すっかり闘争・逃走モードに染まりますが、自分の攻撃性を出す術はなく、逃げたいのに逃げる場所もありませんでした。彼らはストレスが高まると、覚醒度のコントロール異常や精神状態が不安定で苦しくなっていき、気分の落ち込み、落ち着きなさ、苛立ち、焦燥、孤独、発作、虚無のような状態を行き来します。そして、絶望や無力のトラウマのメカニズムから抜け出せなくなり、身体は過覚醒から凍りつき状態で、イライラし、その場にじっといられなくなり、自分ではコントロールが効かなくなるため、過食することでなんとか自分を保ち、嫌な気分を晴らしてきました。

 

過食症は過度のダイエットの反動や母子関係のストレス、神経発達の問題、凍りつきや虚脱するトラウマで起こる場合がありますが、もう一つは性暴力被害に遭うことで過食症に陥ることがあります。性暴力被害に遭うことで、人は恐怖に固まり動けなくなるか、死んだような状態になり、身体は痛みでバラバラにされて、ボディイメージが破壊されます。性被害に遭ったショックがピークに達すると、人格が荒廃して、極度の脱力状態に陥って、訳の分からないまま、口数少なく、生活に必要なことだけをこなします。そして、心ここにあらずな状態のなか、生きているだけでしんどく、外にも出れず、無気力や無感覚になり、味覚も無くなって、何も食べずに、拒食になることがあります。

 

性暴力被害のショックから抜け出し始めたときに、脳が敏感に感じるようになり、この世界が危険だと判断してしまうと、過剰警戒から、動悸が激しくなり、苛立ちや驚愕反応、不安、焦燥感などに襲われて、自分を落ち着かせるために過食のスイッチが入ってしまう人がいます。さらに、周囲を警戒するようになり、本能的にはずっと怯えた状態が続いて、その恐怖から、顔、喉、肩、胸、背中あたり固まってしまって、喉や胸がつっかえた感じになります。恐怖に硬直し、常に凍りついた状態になり、その固まり動かなくなった身体は、背側迷走神経の影響で、胃腸の消化活動が活発になるため、無性に食べ物を欲するようになります。お腹がすぐに空いてしまって、空腹のイライラから、ついつい食べ物を口の中に詰め込むようになります。また、胃腸の過活動から、胃酸が大量に出るので、気持ち悪くなり、食べ物を吐き出すことが快感に変わります。また、性被害のショック時の拒食の反動による身体的飢餓から回復するために、過食が用いられることがあります。

 

過食中は、人目のつかない場所で、あまりに辛いことを忘れるために、頭を真っ白にしながら、危機迫っているように感じたり、泣いたり、楽しい気分で夢中で食べます。さらに、過食嘔吐の人は、自分に自信がなく、綺麗になりたいという理由があるので、嘔吐や下剤を使って身体の中を空っぽにします。このようなことを繰り返すと、次第に食べ物に強い関心が向いていき、頭の中は食べ物で埋め尽くされて、食べることがストレス解消になり、過食症が悪化していきます。精神状態が不安なときに、過食することで満足感を得て、自分を落ち着かせますが、そのあと、太ることに罪悪感を抱き、ストレスが増えてしまうため、その反動でまた食べてしまうという悪循環を繰り返します。

 

拒食症から過食嘔吐になっていく人は、自分の見た目を気にしており、人より良く思われようと、負けず嫌いで、完璧主義です。また、他者の反応に過敏で、承認欲求が強く、世間の目を気にしています。思春期の頃に、自意識が過剰になりますが、自分のことが受け入れられず、自分の容姿に劣等感を持っている人は、美しく綺麗になりたいと思います。

 

▶肥満女性と過食

 

女性の体重が過剰になる理由の一つに、自分に対して、性的な注目を集めたくないという願いがあることが多いと言われています。原因としては、過去に、性虐待や性被害、痴漢や最初の恋愛相手との性トラウマに遭っている場合があります。男性がアブノーマルな性的興味を持つことを動物的だと感じて嫌悪感が強く、性への道徳的規範が高いです。また、再び自分が性被害に遭わないようにと、太ることが自己防衛になっています。また、男性に好意を向けられると、敏感さを解離させて感じなくさせたり、へんに好意を見せられると怖くなってしまいます。この過食で肥満になると、外に出ることが出来なくなり、引きこもりのようになります。 

 

過食する人は白黒思考が強く、自分の思い通りにしたいと思っています。子どもの頃から、ストレスが多いですが、外見上は元気いっぱいで、明るく、優しいふりをしています。しかし、本当の自分が分からくなっていたり、心の中は痛みで傷つきやすいため、無感覚でいたりします。過剰に警戒していて、身体は過緊張で、孤独、不安、無力感、希死念慮、麻痺、イライラ、怒りなどを持っています。トラウマにより、自己調整機能に障害があり、一人でいることが寂しく、複雑なことや曖昧なことに耐えられません。人間関係をことごく失敗したり、衝動的に食べてしまったり、電話したり、お金を使ったりしてしまいます。

 

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