守護天使

守護天使は、一人一人についていて守り導く天使のこと。神が人間につけた天使で、その守護する対象に対して善を勧め悪を退けるようその心を導くとされる。正教会などキリスト教のある教派で信じられている。出生時に与えられる守護霊の概念のキリスト教化されたものと考えられる。カトリック教会での守護天使の祝日は10月2日である。

 

キリスト教における守護天使に関する教義は神学者トマス・アクィナスによって集成されている。トマスによると、すべての人々、クリスチャンであれ、それ以外であれ、たとえ大罪人であれ、決して離れることのない守護天使がついている、とする。守護天使とその守護する人間との関係について、守護天使は、人が自由意志を悪の方向に用いようとした時にも、それを止めさせることはしないが、その心を照らして良い方向に向けて霊感を吹き込むことだけをする、という。さらに、守護天使とのコミュニケーションについて、人は天使に語りかけることが可能で、天使たちはその必要性、希望、欲求によって人間に語りかけ、啓蒙するとしている。

ダイモーン

ダイモーンは、古代ギリシアおよびヘレニズムにおける神話・宗教・哲学に登場する、「人間と神々の中間に位置する、善性あるいは悪性の超自然的存在で、下位の神格や神霊、精霊など」を指す。ダイモーンはユダヤ・キリスト教のデーモン(人間を誘惑したり、苦しませたり、取り憑く悪霊)を指し、デーモンに相当する西洋諸語は、これにより派出したものである。主として古代ギリシアやヘレニズム哲学におけるダイモーンに対して「ダイモーン」という呼称を適用し、ユダヤ・キリスト教におけるダイモーン/デーモンには「デーモン」という呼称を適用して、両者を区別するのが通例である。

 

ヘレニズム期のギリシア人はダイモーンを良いものと悪いものとに分類し、それぞれエウダイモーン、カコダイモーンと呼んだ。エウダイモーンは、ユダヤ・キリスト教的概念である守護天使や心理学でいう上位自我に似ている。それは死すべき人間を見守り、かれらが災難に遭わぬようにしている。

 

北アフリカのアプレイウスは『ソクラテスの神について』の中で、ダイモーンは種類としては生きた存在であり、理知の面では理性的な生きものであり、精神面では多感であり、身体面では空気のようなものでできており、時間においては永遠不滅であるとし、その5つの特徴のうち前の3つは人間と共通で、4番目はダイモーン固有のものであり、5番目は神と共通だが神よりも弱いとした。

ヌミノーゼ

ヌミノーゼとはドイツ神学者ルドルフ・オットーが定義した概念である。オットーは「聖なるもの」のうち合理的な理解にかなう部分を除けた概念をヌミノーゼと呼んだ。オットーは『聖なるもの』の中で、真・善・美の理想を求めるカント的理性宗に対して、非合理かつ直観的な経験こそが「聖なるもの」であると述べた。神への信仰心、超自然現象、聖なるもの、宗教上真性なものおよび、先験的なものに触れることで沸き起こる感情のことを指す。ヌミノーゼ体験の特徴として以下のような点が挙げられる。

 

①宗教体験により原始的な感情が沸き立つものである。

②概念の把握が不可能で説明し難い。

③畏怖と魅惑という相反する感情を伴い、身体の内面から特殊な感情が沸き起こるものである。

④絶対他者の存在を感じさせ、人間が本来備えるプリミティブな感覚により直観するものである。

 

トラウマにより体と心が凍りついた人が、この凍りついたエネルギーが解放するとき、固まり閉ざされた感覚や感情、喜びの全てが溢れかえるような体験しています。この五感の全てが震える神秘体験は畏怖すべきものであり魅惑的なものでもあります。このような体験により、聖性、スピリチュアリティへの親和性が高まります。