永遠の少年/少女

▶永遠の少年/少女

 

発達早期にトラウマがある人は、脳と身体の神経が危険や脅威を察知していくために、過緊張や凍りつき、捻じれているような状態にあり、身体の中に怒りや恐怖の感情を閉じ込めています。過去と現在の時間軸が捻じれ、断絶しています。子ども時代は、そのトラウマのせいで、周りとうまくいかないことがありました。恐怖が強い場合には、些細なことにも圧倒されて、他者の存在が怖くて、息を潜めて、誰にも気づかれないように生きてきました。人に怒られるのが怖く、怒られると、自分が自分で無くなっていく感じがありました。成長すると、周りの空気を先読みして、自分のトラウマを抑制することで、身体は麻痺し、みんなの欲望に応えていくようになります。

 

自分に注意が向かずに、周りの事ばかり考えていて、可愛らしく、子どもらしくいることで、周りの注意を惹いて、大事にされたいとかケアされたいというニーズを満たします。

 

トラウマを負って、魂は自身から抜け出て別のとこにいき、自分は存在しなくなります。トラウマを負ったあとは危険に備えた生き方になり、自分を危険なことから守るために、魂は別の世界に行くことがあります。目に見えない世界は、現実世界と違って、無垢な聖域にいて、そこは年を取らなくて済む世界にいます。現実世界から離れていくことで、あちら側の空想の世界で生きることで、年齢を重ねることなく、また新たな人生を始めるということを繰り返すことがあります。

 

発達早期の段階から、身体の中に生と死のトラウマが刻まれ、生きづらさを感じながら、自分の身体を切り捨てるようになります。肉体を切り捨てると、時間の流れが止まり、アイデンティティやジェンダーの概念が希薄になり、子どものまま大人になります。子どもの頃から時間が止まってしまっているので、子ども時代の記憶をほとんど覚えていません。いくら自分の過去を振り返っても、自分のことがよく分からず、自分でどうしたらいいか分かりません。そして、自分の抱えきれないものは切り離していき、自分だけの無垢な領域に退避していくようになります。そこにいくとすぐに眠たくなり、子どもに戻るような感覚になります。

 

また、小さい時から、親や大人、権力などがトラウマになっているため、大人になっていく自分の身体が気持ち悪くて受け入れることができません。生き生きした現実が失われ、心が止まったまま、憂鬱な毎日で、前に進んでいる気がしません。何をしても現実感がなく、自分が自分でなく、自分のことがわかりません。現実よりも夢の中で生きています。

 

外傷体験を曝されたときから時間が止まっています。

日中は仕事モードになって大人の人格になるけど、

家に帰ると、自分のことが分からなくなり、子どもにかえる。

一日を通して子どもになったり大人になったり

 

▶永遠の少年・少女になるまでの過程

 

子どもの頃から、機能不全家庭で育ち、自分のことがよく理解できない状態で成長してきました。自分というものが分からず、子どものままだけど、社会生活を営むために、大人を演じなければなりませんでした。本当は、子どもなんだけど、大人でいないと周りに変な目で見られるし、理解されないから、そう振る舞ってきました。普段から、自分が自分でない状態で過ごし、何をしても現実感がなく、分からなくなっていました。現実をそのまま生きるのではなく、膜を通して全てを感じ、物事を感じているのは、自分ではなくて子供の自分でした。

 

悲しみや真実の痛みが伴う場面では、自分の痛みを切り離して、眠ってきました。しんどい場面では、頭が痛くなったり、眠くなったり、感覚が鈍くなって、現実と夢の境目が分からなくなります。自分が自分で無くなり、真っ白になったり、真っ黒になったり、夢の世界の中にいました。

 

痛みの場面では、身体が縮まって、みるみる小さくなります。やがて、子どもの人格になると、頭の中が働かなくなり、字が読めず、難しいことが理解できず、日常に支障をきたすようになります。心が弱くて、すぐに身体が動かなくなります。このような身体を凍りつかせた状態にして、攻撃から身を守ります。現実世界で嫌なことがあった場合、それらに無理に合わせていくと、疲れてしまうので、身体を凍りつかせて、感覚を麻痺させることでそれらを感じないようにします。

 

ある程度成長した後は、外にいる時は大人の私になります。ずっと家にいると、大人じゃなくなります。人間は破壊されて、苦痛から退行します。大きい自分がいて狂っていたり、叫んでいたりします。一人になると、小さいから何も出来なくなります。誰かいないと生活が成り立たない。

 

身体のほうはトラウマがあるので、身体を切り離し、頭の中で生活します。身体のほうは、その場その場でどう動いたらいいかというのが、身体に染みついているから、身体が勝手に動きます。

 

自分が自分で無くなっている人は、一人でいる時が空っぽで、誰かいないと自分が自分で無くなります。一人になると、自分の役割(働いてる私、子育てしている私、パートナーと過ごす私、学校に行く私)が無くなって、自分がどうしていいか分からなくなります。自分という存在は、誰かがいて成り立っていて、自分一人になるとどうしていいか分かりません。自分がないために、ふわふわして、自分の軸がありません。

 

トラウマがあり、解離症状と退行現象が、子どもの声で話します。自分の身体であると同時に、自分の身体ではありません。自分が自分でなくなっていて、自分のことが分からなくなっていきます。自分の考えや気分もコロコロ変わって、自分の年齢も分からなくなって、自分に一貫性がありません。トラウマとなるような恐ろしいことがあって、それ以来、時間が止まっている状況と言えます。

 

思考の方は大人になっていくけど、心は子供のままで、自分が育たず、親のイメージや自己イメージがよくない。小さい時から、嫌なことに対して、我慢に我慢を重ねて

 

自分が自分で無くなり、身体が極限状態にあると、異常なことが起こり、昨日のことを覚えていないといった事態になります。