宿命論と錯覚
発達早期のトラウマは、一瞬にしてその人をバラバラにして力を奪い取ります。子どもは恐怖により無力化されたり、宇宙の外に放り出されたりして、眠りにつくことがありますが、目覚めたときに天使と出会う人がいます。そして、天使と出会った彼らは、守護天使や双子の天使に支えられながら、日常生活の困難を乗り越えていきます。つまり、内的にトラウマ防衛が組織化されると、人のこころと身体のなかに超自然現象の存在がいつくようになることがあって、日常を過ごす私に関与してくるようになります。発達早期の虐待やネグレクト、医療トラウマによる恐怖、悪夢、過覚醒、フラッシュバック、麻痺、原因不明の身体症状などで生活全般が困難になると、自分の後ろ側にいる魂の家族の誰かが交代してくれることで自分を守ってくれます。そして、自分の代わりに、学校に行ったり、親と接したり、仕事に行ったり、子どもの世話をしたりすることがあります。魂の家族は、目に見えない向こうの世界にいて、夢のなかに現れたり、幻聴として声を聞けたり、感覚を交わすことでコミュニケーションできます。そして、日常生活の困難から、生きていくのが苦しくなり、死のうとすると境界の彼方から声をかけ、前向きに立ち上がらせようとします。 

 

彼らの内的世界には、魂の家族がいて、そこは同族だけに許される博物館のような無垢の聖域が広がります。背後には大きな力が動いていて、彼らはその大きな力を信じて、それに身を任せて生きていきます。彼らは、自分を不快にさせる変えようのない家族とは関係を切り離し、魂の家族を本当の家族だと信じるようになり、魂の両親を自分の本当の両親だと思うようになります。魂の両親は、彼らの王や女王であり、自分は無垢な子どものままでいられます。彼らは、魂の両親に教わり、可愛がってもらい、頭を撫でてもらいます。彼らは、自分にも本当の家族がいることを嬉しく思います。また、親から愛されなかったとか、差別される側にいるとか、マイノリティーとして生まれてきたのも宿命であり、この苦しさは修行のうちと現世で魂を磨くように教えられます。

 

魂の両親は、守護天使や名付け親の妖精であり、傷ついた彼らに魂の名前を与えて、創造的な神話を生成していくことがあります。この神話生成機能は、フレデリック・マイヤーによって作られた言葉であり、その後、フルールノアのエレーヌスミスのヒステリー研究やユングが研究していました。こうした神話生成機能は、内的に複雑な人格システムを持つ解離性同一性障害や特定不能の解離性障害の人に見られますが、彼らが更に外の世界の目に見えないものまで精霊が生きているという世界観を構築すると、とても子供っぽい空想に溢れた世界になります。そして、子どもの頃に頭にあった映像や、夢の中で何度も見せられる過去生の記憶、守護天使が囁く言葉を現実の他者と重ね合わせていくことがあります。子どもの頃から、自分の隣にはいてくれる双子の天使とは、見ることも触れることも出来なかったけど、目の前にいる恋人が双子の天使だと分かったとき、宿命を知ります。そして、その存在が彼らの生きる全てになります。この人とは生まれる前から出会うことが決まっていて、出会うべきして出会う宿命だったと…。現実はうまくいかなくても、宿命だと思えたら諦めずに頑張り続けることができます。そして、宿命の相手は、自分の思う通りに動いてくれないので、彼らは、本当にこれは宿命なのか、それとも錯覚なのかの間で揺れ動きながら、一人の人を愛していきます。

 

ここまでのことをまとめると、発達早期に大きなトラウマを負い、内的にトラウマ防衛が組織化されると、人のこころと身体のなかに超自然現象の存在が取り憑くことがあります。日常を過ごす私とこころの内的人物像は、二人組になり、多くのストーリーを作り出しますが、外の世界の人々には、これを妄想だと呼んだり、無価値だと言ったり、頭がおかしい人という目で見てきます。しかし、彼らにとっては、妄想でなくて現実であり、目に見えない他者を慕うことで幸せを感じて、現実生活の困難を乗り越えています。そして、彼らは自分を救ってくれるあの声の主を本当に愛していて、不安でいっぱいだった子どもの頃の守護天使になります。

 

▶HOME ▶電話カウンセリング ▶お問い合わせ