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身体の詰まりや痛み、苦しみ


身体の中に詰まりや痛み、苦しみがある人は、発達早期に生きるか死ぬかを体験した人や、出産時や医療関係のトラウマを体験した人、小児期に逆境体験をしてきた人、生まれついた頃からアトピーや皮膚の炎症、内臓の調子の悪さを持つ人が多いです。

 

生きるか死ぬかの外傷体験のなかでも、とにかくきついトラウマ体験では、身体が壊れてしまいそうになり、頭の中は真っ白で、痛みで身体は跳ね上がり、竜巻のように視界がグルグルします。このような恐ろしいトラウマを経験した人は、それ以後、過剰警戒や感覚過敏、焦燥感、疼痛、痺れ、めまい、痙攣、吐く、希死念慮などに襲われます。

 

例えば、生きるか死ぬかの状況において、息の根が止まるような、喉が絞めつけられて死にそうな体験をした人は、それ以後、喉がつまる人生になります。また、心臓に恐ろしい負荷がかかる体験をした人は、それ以後、心臓が痛む人生になります。人は、脅かされる体験が繰り返されると、体が凍りついていき、その状態にロックされていって、身体の弱い箇所から症状化します。

 

子どもの頃から、身体がトラウマ化している人は、次々と辛いことが起きても、誰にも言えず、感情を押し殺して、周りの人を喜ばせることばかり考えていくような人生を送りがちです。彼らは、苦しいことや辛いことを我慢しながら、自分の思っていることを言葉にしないでいると、喉が詰まったり、胸が詰まったりします。

 

複雑なトラウマを持つ人が、次々と辛いことが起きて、自分の本音や本当の感情を出せないでいると、胸の中に大きな塊が出来ます。そして、過去のもの凄く辛いことを思い出すと、その塊が痛みになり、発作が出ます。発作の時は、何かが上がってきて、喉から吐き出したくなりますが、吐き出すことが難しいと、息が吐けなくなり、意識を失いそうななか、手足をじたばたさせるしかありません。

 

複雑なトラウマを持つ人は、身体の中に大きな不安があり、身体の中が詰まっていて、トラウマにまみれています。普段から、身体が炎症して、鼻が詰まる、喉が腫れる、みぞおちが苦しい、頭が重い、身体がヘドロに包まれて、底なし沼を歩いているような感じで、気持ち悪くなります。どこまでいっても苦しみが続くような感じで、発作が出ると、胸や喉にあるものが込み上げて、吐き出したくなります。

 

複雑なトラウマがあり、身体中がガチガチに固まっている人は、その詰まりが取れていくと、身体が楽になります。トラウマ治療では、呼吸法や自律訓練法、筋弛緩法などの基本的技法が有効になります。また、身体に着目したトラウマアプローチを併行して行い、身体の中の血液やエネルギーの循環が良くなれば、心も癒されます。

 

トラウマケア専門こころのえ相談室

更新:2022-08-02

論考 井上陽平

 

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