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トラウマとジェンダーの境界:性別認識への影響と混乱


ここでは、発達早期にトラウマを経験した人々の中でも、特にジェンダーの側面に焦点を当て、通常のジェンダーカテゴリーに収まりきらない人々について考えていきます。具体的には、男性が恋愛対象として男女両方に惹かれる場合や、女性が異なる性別の境界を越えて恋愛感情を抱く場合など、伝統的な男女の枠を超えるジェンダーの流動性を持つ人々について取り上げます。彼らは、社会が規定する「通常の」男女関係という枠組みを超え、ジェンダー間の境界を行き来することがあります。

 

発達早期のトラウマは、アイデンティティや自我の形成に深い影響を与え、性別や性的指向に対する感覚も混乱させることがあります。特に、自己の性別や性的嗜好に対する混乱は、トラウマの影響下で強調されることが多く、これによりジェンダーの境界を行き来するような感覚を抱くことがあります。彼らは社会の期待する「男性」「女性」という二分法の枠に収まらず、自らのジェンダーアイデンティティに対しても一貫した感覚を持てないことが多いのです。

 

このようなジェンダーの流動性は、トラウマからの自己防衛反応や、過去の経験から形成された対人関係のパターンに深く関係しています。トラウマが心に深い影響を与えた結果、他者との距離感や親密さ、そして恋愛感情に対する感じ方が変容し、通常の男女関係の枠組みを超えた感覚が生まれることがあります。このように、発達早期のトラウマとジェンダーの境界を行き来する感覚には、複雑な心理的背景が存在しているのです。

誕生時のトラウマがもたらす影響:身体の脆弱性と愛着システムの発達不全


生まれる前後に子宮内で受けるストレスや誕生時のトラウマ、また幼少期に経験したトラウマは、心身に深刻な影響を与えることがあります。このようなトラウマ体験をした人は、身体の一部が特に脆弱になり、常に周囲の状況に対して過敏になります。これにより、交感神経が常に高ぶり続け、リラックスすることができず、人と安心して交流するために必要な「愛着システム」が正常に発達しにくくなるのです。

 

愛着システムの未発達は、他者との健全な交流が難しくなることを意味し、異性との関わりやジェンダーに対する意識にも影響を及ぼします。社会的なつながりが希薄になり、対人関係や性的な関係性に混乱をきたすことがあります。また、トラウマの影響により、脳の爬虫類脳や原始的な神経が強く働き、神経が常に高い警戒状態に置かれます。

 

この過敏さは、感情面にも表れます。些細なことに対して激怒したり、身体が突然硬直したりすることが増え、物音や人の視線、表情に対しても過敏に反応します。こうした状態は、他者とのコミュニケーションをさらに困難にし、人間関係を築くための基盤が揺らいでしまうのです。

愛着の未発達と防衛反応が引き起こすジェンダーの混乱


親との愛着システムが十分に育つ前に、子どもの交感神経が過剰に働き、闘争・逃走反応が優先される場合、子どもは過度なストレスにさらされます。さらに、背側迷走神経が強く反応してしまうと、身体が凍りついたり、死んだふりをする防衛スタイルを取るようになります。このような神経発達の歪みが、一般的な発達とは異なる結果を生み、独特な考え方や行動を示す子どもに育つことがあります。

 

幼少期から身体に痛みを感じ続け、恐怖や不安にさらされると、他者との交流よりも、安全を確保し、生理的欲求を満たすことが最優先されます。このため、子どもが成長する過程で、慢性的なストレスや過緊張状態が続き、自分の感情や感覚が麻痺していきます。次第に、自分の気持ちだけでなく、他者の感情も感じ取れなくなり、頭の中ではネガティブな思考が繰り返されるようになり、他者との健全な関係を築くことが難しくなります。

 

痛みや不快感に支配され、身体から切り離された感覚で育つと、自己感覚が麻痺し、時間の感覚が止まったかのように感じることがあります。このような状況では、心が成長しないまま大人になり、性別に対する意識やジェンダーの理解も十分に発達せず、アイデンティティが不安定になります。自分の性別に対して違和感を抱え、自分が男なのか女なのかの判断すら曖昧になり、「自分は何者なのか」「人間とは何か」といった根源的な問いに直面し、自分自身を得体の知れない存在のように感じることもあります。

ジェンダーの境界が揺れるプロセス:トラウマが生み出す自己の分裂


ジェンダーに関する問題を抱えるようになる過程には、いくつかの特徴的な傾向があります。ここでは、そのうち六つの傾向を挙げてみましょう。

 

一つ目に挙げられるのは、神経系の働きによって、愛着システム、闘争・逃走システム、さらには「凍りつき」「死んだふり」「虚脱」といった防衛スタイルの間を行き来する中で、ジェンダーの境界が揺れ動くという点です。特に、虐待的な環境や発達初期のトラウマ、性暴力の被害を受けた場合、もともとの人格は身体に痛みを抱え、恐怖と戦慄で身動きが取れなくなることがあります。この状態では、自己感覚が揺らぎ、男女というカテゴリーに対する感覚も曖昧になります。

 

一方で、日常生活の困難を乗り越えようとする別の人格が、もともとの自分とはまったく異なる性格や態度を取ることが多くあります。こうした人格は、困難な状況に適応するために発達していくもので、自己防衛やサバイバルのために機能します。虐待やトラウマによって分断されたこれらの人格は、しばしば自分自身の性別やジェンダーに対する感覚を大きく揺さぶり、境界が曖昧になる結果を生み出します。

トラウマが揺らすジェンダーの境界:愛着システムと闘争システムの交錯


トラウマを抱えている人が、愛着システムが作動しているときには、人や社会との交流を求め、他者に対して自然と関心を向けることが増えます。この時期には、親切にしたい気持ちが強まり、相手に対して受け身的な態度を取ることが多く、争いごとに敏感で、言葉一つで深く傷つきやすくなります。こうした場面では、恐怖心や不安が高まり、「助けてほしい」「守ってもらいたい」という感情が強くなり、女性性の側面が顕著に現れることがあります。

 

一方で、交感神経系が活発になると、心臓が力強く動き、手足に力がみなぎり、行動力が高まります。この時には、男性性が強調され、闘争・逃走システムが作動して、自分がどうやって優位に立てるかを考え、戦略的かつ論理的な思考が強くなります。リーダーシップを発揮し、周囲を言い負かそうとする場面も増え、自己主張がより顕著になります。

 

こうして、神経のスイッチが切り替わるたびに、愛着システムと闘争システムの間で、ジェンダーの境界が揺れ動きます。あるときは「女性的」に振る舞い、またあるときは「男性的」な態度を取るため、趣味や話し方、さらには着る衣装までもが変化することがあります。この急激な変化に対する恐怖心から、無意識のうちに「男らしさ」「女らしさ」にこだわり、自分のジェンダー表現に強い執着を持つことも少なくありません。

トラウマが生む闘争・逃走反応:社会的規範とジェンダーへの抵抗


トラウマを負っている人々は、身体の中に闘争・逃走反応を抱えています。そのため、拘束されたり、自由が奪われたりする状況に極端な不安を感じ、じっとしていなければならない場面が苦痛になります。社会の枠組みや規則に縛られると、まるで閉じ込められたかのような感覚に陥り、その状況に強く抵抗し、内面では常に「戦い」を続けるのです。

 

また、社会から与えられる「男性的であるべき」「女性的であるべき」といったジェンダーに関する固定観念や、「男性的(女性的)魅力」などの規範に対しても、過去のトラウマで傷ついた経験がある人は非常に敏感です。こうした人々は、一般的な「男性はこうあるべき」「女性はこうあるべき」といった常識に反発する傾向があります。これは、トラウマによる苦痛が、自分らしさを抑圧されたり否定されたと感じることに結びつくからです。

 

彼らは、社会が押し付けるジェンダーの枠組みを強く意識し、それに囚われることへの抵抗を感じます。結果として、自分の性別や役割に対して違和感を抱き、社会の規範に適応することが難しくなることも少なくありません。この抵抗は、自分を守るための防衛反応でもあり、社会の期待や枠組みから解放されたいという強い欲求からくるものです。

虐待環境が生むジェンダーの混乱と感覚の麻痺


虐待的な環境に置かれた子どもは、日々の生活があまりにも苦痛であり、やがて不安や緊張、恐怖すら感じなくなることがあります。家庭という逃げ場のない状況に閉じ込められた子どもは、最終的に心と体を守るために「凍りつき」や「死んだふり」といった防衛反応を取るようになります。これは、生存戦略として自分の感覚や感情を切り離す行動であり、感覚の麻痺を引き起こします。

 

このような状態に陥った子どもは、自分の肉体を切り捨てたかのように外界との関わりを絶ち、外の世界では一見、正常に振る舞うことができるかもしれません。しかし、心の奥深くでは、自己の感覚や性別に対する混乱が芽生えることがあります。特に、ジェンダーという概念が曖昧になり、自分が男性か女性か、どちらの役割にもしっくりこないと感じることがあるのです。

 

さらに、感覚が麻痺した状態が続くと、異性との性的な関係においても、何も感じられなくなってしまう場合があります。その結果、自分自身の性別に違和感を抱き、無性愛の傾向が強まることもあります。虐待的な環境が子どもの心と体に与える影響は深く、その後の人生においても、自己認識やジェンダーに対する混乱を引き起こす可能性があります。

トラウマが引き起こす性転換願望:性別に対する拒絶


二つ目は、トラウマを負った結果、性転換への願望が生まれるケースがあります。例えば、女性として生まれ育ちながら、性的虐待や性暴力、性風俗での経験によって、自分が「女性」であることが否定的にしか感じられなくなり、女性であることに強い嫌悪感を抱くようになります。こうした体験により、自分の性別を拒否し、「女性」というアイデンティティを捨てて、男性として生きたい、性転換をしたいと思うようになることがあります。

 

また、幼少期から同じ性別の人から深刻なトラウマを負わされると、その性別に関連することすべてがトラウマと結びつきます。たとえば、男性であれば「男性的な行動や特徴」、女性であれば「女性的なこと」が心の傷と重なっていくため、成長する自分の体が不快に感じられ、次第に自分の性別に強い違和感や混乱を抱くようになります。大人になるにつれて、自分がその性別として成長していくこと自体が嫌悪感や不安を引き起こし、性別に対する強い拒絶やアイデンティティの混乱が生じることもあるのです。

 

トラウマによるこれらの心理的・身体的影響は、深く複雑であり、性転換の願望が生じる背景には、こうした自己認識の揺らぎと、性別に対する根本的な拒絶が関わっている場合が少なくありません。

性暴力とトラウマがもたらす性的嗜好の変化:加害者との性別関係から生じる恐怖


三つ目に挙げられるのは、性暴力やいじめの被害者が、加害者と同じ性別や似た年齢層の人に対して恐怖や嫌悪感を抱くようになるケースです。この現象は、加害者が異性の場合に特に顕著であり、その結果として、被害者は異性との情緒的な交流や親密な関係を避けるようになります。トラウマの影響により、異性との恋愛や深い関係を築くことが難しくなり、恋愛自体が発展しなくなることもあります。

 

人間は通常、恐怖や痛みを引き起こす対象を回避しようとする防衛反応を持っているため、加害者が異性であった場合、異性に対する不安感や拒否反応が強くなります。その結果、異性との関係を築くこと自体が苦痛に感じられ、恋愛や性的な親密さが怖くなり、避けるようになるのです。

 

さらに、一部の人々は、このような異性に対する恐怖心や拒絶感から、同性愛の傾向を強めることがあります。同性愛を選ぶことで、加害者と同じ性別の人との関係を避け、より安全で安心できる関係性を求めようとする心理が働くことがあるのです。こうした性的嗜好の変化は、被害者が自身を守るために取る防衛手段の一つとして理解されるべきです。

トラウマによる性的嗜好の揺れ動き:加害者との性別がもたらす恐怖と興味


トラウマの影響下では、加害者と同じ性別の人に対して特有の反応が現れることがあります。恐怖心や警戒心が高まり、その性別の人物に自動的に注意が向く一方で、嫌悪感や回避反応が強まります。多くの場合、この恐怖心が引き金となり、相手の要求に過剰に同調してしまう、あるいは逆に興味や好奇心の対象として捉えることがあります。このため、恐怖を感じているにもかかわらず、相手に対して妙に引き寄せられる感覚を覚え、複雑な心理的反応が生じるのです。

 

一方で、恐怖心のない性別の人に対しては、興味や関心が薄れていくこともあります。加害者と同じ性別の人々に対しては、無意識のうちに「危険なのではないか」と頭の中で探りを入れ、その人に対してどう反応するべきかを常にアセスメントしています。好意を感じる相手には近づきますが、恐怖を感じる相手には同調したり、逆に嫌悪感を抱いたりすることがあります。これが繰り返されると、加害者と同じ性別の人々に対して特別な興味や関心を持つようになり、結果的にそれが好意へと変わることもあるのです。

 

加害者と同じ性別の人に惹かれるようになると、その性別の人に対して積極的に観察する傾向が強まり、「危険な相手だからこそ分析する」という心理が働きます。この過程で、恐怖が好意へと変わることがあり、時にはそれが同性愛的な感情と混同されることもあります。こうして自分が同性愛なのではないかと感じる一方で、異性に対しては「好き」という感覚を持つことが難しくなり、心と身体に違和感を覚えるようになります。結果として、性的倒錯や混乱した自己認識に苦しむことがあるのです。

 

この複雑な心理の揺れ動きは、トラウマの影響で形成された防衛反応と、自己の安全を確保しようとする無意識の行動が交錯して生まれるものです。

ジェンダーとトラウマ:永遠の少年・少女を生きる理由


四つ目に挙げられるのは、トラウマを抱える人々が、他者から「男」や「女」として見られ、ジェンダー的な存在として接近されることに対して強い恐怖を感じることです。これは、複雑なトラウマを負った人が、他者の視線や接近に対して身体が「凍りつく」ような反応を示すためです。この恐怖は、身体的な変化や成長に対する拒絶にもつながり、自分の性的特徴が発達することに無意識のうちに否定的な態度を取ることがあります。

 

成熟した大人は性的な対象として見られがちですが、まだ成長過程にある少年や少女はそうした視線の対象となることが少ないため、性的な視線から逃れたいという思いが、ジェンダーに対する問題を抱える人々の中に芽生えます。その結果、現実世界で性的に見られることを恐れる一部の人々は、永遠の少年・少女という軸を心の中に作り上げ、妄想や空想の世界で自分を守ろうとするのです。

 

このように、ジェンダーの問題とトラウマは密接に関連しています。性的な対象として見られることへの恐怖が、心の成長や現実との向き合い方に深く影響を与えており、それは単なるジェンダーの問題に留まらず、深い心理的な防衛機制として働いているのです。

性暴力がもたらす心の分裂とアイデンティティの葛藤


五つ目に挙げられるのは、性暴力被害者が極度のショックに曝された際に経験する、驚愕反応からの「フリーズ」(凍りつき)や離人化、さらには気を失うことがあるという現象です。これは、身体と心が危険な状況に対処しようとする防衛反応であり、被害者の心があまりにも耐え難い現実から逃れるための一種の自己防衛です。

 

そのような緊急事態において、被害者は自分の中に「もう一人の自分」を作り出し、その自分が加害者に同調して行動を取ることで、命の危機を回避しようとします。この「もう一人の自分」は、事件を乗り切るために加害者の要求に応じて動くため、本来の自分とは違う存在として機能します。

 

しかし、被害者が現実に戻り、日常生活を再開しようとする際に、この「もう一人の自分」が取った行動や感覚、欲求が現実世界に戻ってきます。被害者は、その時の感情や行動が、普段の生活にも影響を及ぼしていることに気づき、心身の不調を感じることがあります。この影響は深刻で、被害者は本来の自分が望まない行動や感覚に振り回され、苦しむことになります。

 

例えば、加害者が被害者と同性であった場合、その経験は「自分は同性愛者ではないか」という混乱した感覚を引き起こすことがあります。被害者は、自分が性的な行為に巻き込まれたという感覚を持ち続け、それが性的指向に対する疑念や不安につながるのです。

 

一方で、加害者が異性の場合、特に女性の被害者が男性からの性被害を受けた場合には、男性に対する嫌悪感や恐怖感が強くなることがあります。その結果、自分が「女性である」という感覚自体に耐えられなくなり、自分の性別や性の感覚を否定するように生きていくことがあります。

 

このように、性被害は被害者の性的指向や性別感覚に深い影響を与える可能性があり、被害者は自身のアイデンティティに対して葛藤や混乱を抱えることがあります。その結果、被害者は自己理解や性のあり方について悩み、時には自分の存在そのものを否定するような思考に陥ることもあります。

親と周囲の影響が生むジェンダーの葛藤


六つ目に挙げられるのは、親や周囲の影響によってジェンダーの問題が生じるケースです。例えば、女性が幼い頃から異性と遊ぶことを好み、男の子と一緒に遊ぶ時間が長くなると、自分を「女の子」ではなく「男の子」だと感じるようになることがあります。特に、スカートではなくズボンを履いて過ごすことが多かったりすると、その傾向が強まることがあります。

 

また、家族が男の子の誕生を期待していた場合、その期待に応えたいという思いから、子供が男性的な行動を取るようになることもあります。さらに、親が女の子に対して男の子のように振る舞うことを求めたり、育て方に影響を与えたりすると、その子供は成長過程でジェンダーに対する強い葛藤を抱えることがあります。

 

このように、親や周囲の期待や環境が、子供のジェンダー認識に大きな影響を与え、時には自分の生まれた性別に対する混乱や違和感を引き起こすことがあります。その結果、子供は自分のアイデンティティに対して深い悩みや葛藤を抱えることがあるのです。

 

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