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トラウマの心理査定とアセスメント

心理・身体の全体的アセスメントで探る、あなたに最適なサポート


あなたに最適な方法を見つけるために、私たちはまず、丁寧にお話をお伺いします。心理的な側面だけでなく、環境的、生物学的、発達的、そして文化的な背景も含めて、総合的にアセスメントを行います。トラウマに関しては、その方がどのような主観的な世界を生きているのかを理解し、トラウマの原因となったプロセスを探っていきます。この主観的な世界には、トラウマによる深い苦しみと同時に、その人の持つ内面的な豊かさも含まれます。そのため、アセスメントでは以下の点を特に重視し、個別の状況に合わせたサポートを提供していきます。

 

このプロセスは、単に症状を評価するだけでなく、その人自身の物語や背景を尊重し、全体的な理解を目指すものです。それによって、あなたの内面世界の複雑さや、その中に潜む力を引き出し、トラウマの解決に向けた適切なアプローチを共に模索していきます。

 

私たちのアセスメントでは、以下の複数の視点から総合的に見ていきます。

  • 精神力動:心の中で繰り広げられる力と力の葛藤、そのダイナミズムに注目し、無意識的な動きまで探ります。
  • 愛着:養育者(多くは母親)との相互作用を通じて形成される、他者との基本的な信頼や絆を大切に考えます。
  • 遺伝的要因:生まれ持った気質や特性を理解し、それがどのように行動や性格に影響しているのかを探ります。
  • 環境的要因:家庭や社会環境によって形成される性格傾向を重視し、外部からの影響が個人にどのように作用するかを評価します。
  • 発達的変化:子どもから大人になる過程で経験する心と体の発達の変化に注目します。
  • トラウマと神経発達:トラウマティックなストレスが脳や体の発達に与える影響を深く理解し、身体記憶がどう現れるかを重視します。
  • 対人関係:人と人との「今ここ」でのコミュニケーションや関係性に注目し、現在の人間関係を分析します。
  • 欲動:人間の行動を動かすモチベーションを理解し、それがどのように現れるかを探ります。
  • 外傷防衛:傷つくことを避けるために、どのように防衛機制が働くかを見ていきます。
  • 認知の歪み:思い込みや過剰なこだわりが、どのように現実認識に影響しているかを評価します。
  • 自己イメージと他者イメージ:自分自身や他者について持つイメージが、どのように感情や行動に影響を与えているかを見ます。
  • ストレス耐性と統制能力:ストレスへの対処能力や自己統制力を評価します。
  • 感情のコントロールと自己調整:感情をどのように管理し、調整しているかを理解します。
  • 情報処理の仕方:どのように情報を取り入れ、処理しているか、そのパターンを分析します。
  • 身体症状:心の状態が体にどのように表れているかを理解し、身体的な不調の原因を探ります。
  • 社会学的視点:個人と社会や文化との相互作用を見つめ、環境がどのように個人に影響を与えているかを考えます。
  • スピリチュアルな視点:神や人間の間にある内面的な象徴空間を理解し、個人のスピリチュアルな側面も尊重します。
  • 現在の環境と家族背景:現在の生活環境や家族関係がどのように影響しているかを評価します。
  • 生育歴と外傷の歴史:育ってきた過程や重要な喪失体験、過去のトラウマを理解します。
  • 現在のストレスとサポート資源:現在抱えているストレスと、それに対してどのようなサポートがあるかを見極めます。

これにより、全体的かつ詳細なアセスメントが可能になり、あなたに最も適したサポートを提供できるようにしています。

 

心理アセスメントに加えて、対人コミュニケーションにおける非言語的な要素も、その人の性格傾向を理解する上で非常に重要です。視線の動きや表情、姿勢、声のトーン、発声の仕方、呼吸のリズム、心拍の速さ、そして感情や感覚の変化は、その人の内面世界を反映しています。また、覚醒度(過覚醒から低覚醒まで)の状態も、情報処理の仕方やストレス反応に大きく関わってきます。

 

さらに、体の各部位に意識を向けることも重要です。自分の体がどの程度、内側から感じられているかを確認し、内臓の感覚や筋肉の張り、皮膚感覚にどのような変化があるかを探ります。痛みや違和感、圧迫感があるか、筋肉が伸びているか縮んでいるか、そしてその緊張がリラックスしているのか、徐々に強まっていくかなど、細かく観察します。

 

また、呼吸数や心拍数の変化を測定し、心と体のリズムがどのように連動しているかを確認します。これらの要素を総合的に見ていくことで、その人の身体的・精神的な状態を深く理解し、適切なサポートを提供できるように努めています。

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多様なトラウマに対応するケア:過去から解放され、新たな人生へと向かうために


トラウマケアの対象者は非常に多様であり、各個人の背景や経験は異なります。親子関係で苦労してきた人や、幼少期から困難な状況に置かれてきた人、学校でのいじめや社会での疎外感に苦しんできた人もいます。恋愛や結婚の破綻、職場での人間関係に悩む人も多く、失恋や離婚、大切な人を失った悲しみを抱える人も対象となります。

 

また、発達障害の傾向を指摘されたものの、自分自身では違和感を感じている方や、治療を受けても効果を感じられない方もサポートの対象です。さらに、身体的な症状に悩む方、家庭や社会から搾取されていると感じる方、追い詰められて居場所を失った方も多くいらっしゃいます。

 

人生における困難に直面し、生きる意味を見失った方や、自暴自棄になり、悩み疲れてしまった方もケアの対象です。過去から解放されたい、依存から脱却したい、自分の人生を見つめ直したい、または新たに人生を生き直したいという希望を持つ方々が、ここでサポートを受けることができます。

 

トラウマを抱える背景もさまざまで、虐待やネグレクト、いじめ、犯罪被害、DV、パワーハラスメントなどの影響に苦しむ方々が含まれます。このケアでは、一人ひとりの尊厳を大切にし、その人に合った解決策を共に探しながら、新しい可能性に向けた道を模索していきます。

心理的不適応とトラウマケアに向き合う:多様な悩みに寄り添うカウンセリングルーム


『こころのえ』相談室では、不登校やひきこもり、子育てや仕事の問題、失恋や離婚、死別といった人生の大きな困難から、うつや不安、パニック障害、PTSD、複雑性PTSD、解離性障害、身体表現性障害、離人性障害など、心理的問題や不適応に悩む方々のサポートを行っています。また、境界性パーソナリティ障害、愛着障害、自己愛性パーソナリティ障害、回避性パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害など、さまざまなパーソナリティの問題にも対応しています。

 

トラウマが原因で発生する発達障害(ADHDや自閉スペクトラム症)、HSPやHSC、摂食障害(拒食や過食嘔吐)、自傷行為や自殺企図、アダルトチルドレン(子ども時代の逆境体験者)、さらには薬物やアルコール依存、物質嗜癖、ギャンブルや買い物、セックス依存症などの依存症に対しても、じっくりとしたカウンセリングでサポートを行っています。

 

また、慢性疲労症候群、線維筋痛症、化学物質過敏症といった身体的な症状にも焦点を当て、心と体の両面からアプローチします。長い時間をかけて自分を見つめ直し、じっくりと自分を変えていきたいと考える方に、効果的なサポートを提供しています。

 

『こころのえ』相談室は、芦屋、西宮、尼崎、大阪、宝塚、明石などから多くの方にご利用いただいている、トラウマケアに特化したカウンセリングルームです。

 

トラウマケア専門こころのえ相談室 

論考 井上陽平