精霊の恋人ダイモン(魂の片割れ)

▶精霊の恋人ダイモン(魂の片割れ)とは

 

解離性同一性障害の人や解離した人格部分を持つ人は、自分の交代人格(保護者人格)を精霊ダイモンとして考えてみてもよいかもしれません。精霊ダイモンとは、ギリシャ思想において、神と人との中間者で、個人の運命を導く神霊的な存在です。ギリシャの哲学者であるソクラテスは行為に際して、時折自己の奥底にダイモン的なもの(ダイモ二オン)の声を聞いていたといいます。ダイモンは、導き手や守護神であります。彼らは地上の善きダイモンとなり、死すべき人間の守護者として、繭に身を包み、地上をくまなく徘徊しつつ、正義と悪行とを見守り、人間に富を授けます。

 

ダイモンは本来の自分を全面的に肯定し、なだめるために存在します。そして、心を守ってくれて、味方をしてくれます。ダイモンのような守護天使は、絶望や混乱をもたらずデーモン側の勢力との人格同士の戦争のためとか、主人格が自殺や他害に至らないように、命の防衛のために存在します。

 

このようなダイモンの存在は、解離性同一障害などの症状を持つ人にとって、精霊の恋人となります。そのような症状を持つ人は、心の中に悪魔がいるために、現実では普通の幸せを望めず、死にたいという気持ちが大きくなるので、あちら側の世界(妄想の世界)で、ダイモンの存在である精霊の恋人とともに、完全な保護空間で愛を交わします。また、精霊の恋人がいてくれることで、この現実世界のつらさ、くるしさを乗り越えることができます。

 

精霊の恋人は、別名、魂の片割れとも呼ばれ、目に見えない存在で、悪魔の対極にあるような存在です。精霊は肉体に束縛された存在でなく、空間を自由に移動できます。実体が無く、意識を交わして会話しますが、彼は実在していて、この現実の世界を生きています。精霊の恋人をもつと、彼の身体は見えないけども、抱きしめられている感覚があります。

 

▶精霊の恋人をもつようになる過程

 

幼少期の頃から、辛い逆境体験を耐え続けてきたような人が、現実世界があまりに辛すぎるので、内側にもう一つ別の世界を作ることがあります。背後から憑りつくような存在に出会うことがあり、その存在が精霊の恋人となり、人生で挫けそうになったときに現れて、いろんな言葉で話しかけてきます。語りかけてくる人格と恋愛に陥るケースもあり、そういう場合は、現実世界で恋人を見つけることが難しくなります。

 

そのような事例は、人類学の本の中でも取り上げられており、モロッコの貧しい労働階級のトゥハーミという名の中年男性が、生まれたころからの持病持ちで、社会とは隔絶された街はずれに一人で住んでいます。その人は、そのような状態にあるために、結婚の可能性を奪われてしまっていて、モロッコの神話に出てくるアイシャていう女性と結婚していると語ります。

 

このような話しにもあるように、人が精霊の恋人をもつということがわかりますが、なぜ精霊の恋人ができるかというと、生と死の瀬戸際にいるなかで、自分がピンチに陥ったときに現れてくれます。それに助けられたり、自分がそれを助けたりしながら、関係を作っていきます。そして、精霊の恋人は、これまでに自分が得ることができなかった安心感を与えてくれる存在になっていき、何が起こっても、理解してくれて、守ってくれる存在となっていきます。

 

精霊の恋人が担う役割は、本人が危険な状況に陥らないように声をかけて助けてくれたり、幼く怯えた子どもの頃の自分を守ってくれます。本人が、現実の苦痛から逃げたくなるときに、神話の物語をみせて、あなたは特別な存在だから生きなくてはいけないと説得しますが、本人は、普通の人間であって何も特別な存在ではないから、つらい現実から逃げたいと主張します。精霊の恋人は、なかなか本人が特別であることを認めずに、生きることを諦めようとしていても、傍にいて応援しています。

 

神話の物語の中では、もともとは精霊の恋人と本人は一心同体でくっついていたものが、何かの拍子に二つに割れて堕ちて、魂の片割れは先に死んでしまい、精霊となって存在するようになりました。現世では、目に見えないけども、魂の片割れは双子のような存在としてその人の背後などに潜んでおり、何よりも分かり合えて、誰よりも自分の近くにいてくれる存在となります。

 

精霊の恋人と本人の関係では、今世で出会っただけではなく、はるか昔から必然的、宿命的に出会ったものであり、それが現在まで繰り広げられていて、過去から不幸が続いている状態になんとか終止符を打とうとして、本人に前向きにがんばるように励ましています。

 

精霊の恋人は、本人に対して、二人は、100年前500年前の色んな時代で出会って、不幸を繰り返し、どちらかが先に息絶えてしまいます。何かと近い存在として生まれて、でも必ずどちらかが先に死んだり、もう片方が後を追うなど、うまくいかないことを繰り返してきました。

 

精霊は、現実の辛い状況のなかで、本人が、すぐに固まって凍りついて判断力を失ったときに助けようとします。そして、常に自分の背後で守っていてくれて、死を選ぼうとするときなどの究極の状況では、親でもなく友人でもなく、その精霊が声をかけてくれます。そのようにして、本人は、目に見えない存在を慕い、それを愛していきます。

 

そのため、心の中に精霊の恋人がいる人は、その存在が誰よりも自分の事を理解してくれるため、外の現実の世界の異性と関係を持つことに消極的です。また、現実世界の恋人をもつと、心の中の悪魔が暴れるために、普通の幸せを望めないことがあります。それでも、現実世界に恋愛を求めて、恋人を見つけてしまうと、精霊の恋人は、その必要性が失うために、自分のもとから消えてしまうかもしれません。しかし、人間の恋人は、精霊の恋人が自分を守ってくれたようには完璧に保護してくれないので、最初の恋愛に失敗していきます。そして、次の恋愛をしようとしたときに、現実世界の恋人か、精霊の恋人かを選択することに思い悩むことになります。

 

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