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占いを信じる人の心理


人々が占いに通うようになる理由には、悩んでいて、何か重大な決断を迫られているときに、その決断を下すことが出来ない状況にいる場合や、職場の関係、親子関係、学校のクラスメイトの関係、夫婦関係、親子関係などの人間関係を自分の力で変えられないときなどに、指針を示してほしいと思う感情が湧いてくることがあげられると思います。

 

とくに今日の日本では、占い依存と言われる人々が増えていると言われ、深刻な場合には占いに何百万円も費やすということも報告されています。占いの種類や方法も様々で、店舗での対面式の占いから、電話を利用した占いまで存在します。

 

通常は、自分の周囲にいる友人などに相談して解決しようとしますが、時には、人間の力を超えたもの、例えば、タロットカード、水晶、ヒーリングストーン、守護霊などに解決法を求める人々が増えています。ここでは、人々が上記のような問題に直面するときに、なぜ占いに頼るのかその心理を考えていきます。

 

占いに頼る人は、自分の考えや意志、感情に対する自覚が薄く、自身のボディイメージが消えていて、主体性が喪失している傾向があります。将来が不安なのに、自分がどう生きればいいか分からず、自分の考えがまとまらず、頭の中をネガティブな考えがグルグルします。自分が不安なのかも分からなくなっていき、自分で判断できません。居ても立っても居られない心境が続くと、気が狂いそうになり、うんざりします。また、自分は幸せになりたいけれども、自分の全てをかけるのが怖くて、どうしたいか、どうしたらいいか迷っていて、身動きが取れません。そのために助けてほしいという気持ちから、誰かに助けを求め、その際に占いに頼ることを選択します。

 

なぜこのように自身の身体がなくなるようなボディイメージを喪失していくのかというと、子ども時代から、親に自分の言いたいことが言えず、自分ではうまく答えられなかったという経験が影響しています。自分では物事を決断しづらいため、社会で権力や権威のあるものの価値観に沿って答えを見出そうとします。占いに依存する多くの人々は、失敗することが怖くて、自分で物事を選択したらうまくいかない経験をしてきました。重要な決断を迫られたときなどにこそ、他者の意見に依存して、自分の背中を押してもらおうとする傾向がみられ、その問題の根本には、自分の考えや意志を喪失しつつあることが指摘できます。

 

トラウマケア専門こころのえ相談室

論考 井上陽平

 

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