依存性人格障害の特徴

▶依存性人格障害

 

依存性人格障害の人は、怖がりで、自分に自信がない人に多く、他人にしがみつく行動をとり、自分の面倒を見てもらおうとする欲求が強く、何をしようとしても一人ではできなくなります。性格は寂しがり屋で、相手がいることで、安心安全感を得てきたために、一人になると自分の役割が無くなり、どうしていいか分からなくなります。誰かがいることで、自分という存在が成り立ち、一人になると、寂しくて孤独に耐えれなくて、自分が自分で無くなります。もともと自分がないから、他人から何か役割が与えられないと、自分の軸が無くなります。

 

原因としては、発達早期のトラウマや母子関係のこじれ、神経発達の問題、生まれ持った資質の弱さがあると思われます。特に、母子関係の愛着関係に問題があり、乳幼児の頃に、母親と育まれる心の安全基地の存在が希薄で、外の世界を自由に探索できずにいた可能性があります。そして、探索行動の間は、怖がりなせいで、警戒心が過剰になるか、あるいは母親の情緒応答性の悪さや母親の不在を経験しているために、心身のバランスを欠き、自分の中の恐れや不安の情動を自己調整できないという不全感のなかで育っています。大人になった今でも、人との関係で本当に深いところまで入れずに、自分が現実と直接関われていないように感じています。依存傾向が強い人は、自分の中の恐れや不安を強烈に感じやすく、無力になればなるほど、焦りを感じて、誰かにしがみつきたくなり、他者を巻き込んで、安心が得られるまで相手のことを離そうとしません。また、依存性パーソナリティ障害の人は、子どもの頃から、孤独で、人との距離があって、つかみどころのない性格をしており、母親か、家族の誰か、空想上の人物にずっとくっついてべったりだった過去を持つことが多いです。

 

赤ん坊の頃から、引っ込み思案で怖がりで不安が強くて、探索行動のときは、母親が安全基地として機能せずに、どっちにいけばいいかわからず、おろおろしていました。また、新しいことをすることに対して、恐怖があり、ふらふらしていました。周囲の目がその子に集まると、焦りが強くなり、どうしていいか分からなくなって、身体の方に何かが起きて、パニックになるとか、頭が真っ白になるとか、言葉が出てこないとか、お腹が痛くなるなど、いつも失敗してきたように感じています。子どもの頃から、人間関係が上手くいっていないように感じており、自分に自信が持てなくて、対人恐怖があります。現実に恐怖を感じてしまうと、誰にも守られていないように感じて、愛着対象を求めてしまいますが、自分一人しかいない場合は、何も感じないようしたり、頭の中で勝手な空想を広げたりしてきました。集団場面では、恥をかきたくない気持ちから、過度に緊張しやすく、感情が高まって、顔が赤くなる、胸がドキドキする、汗をかく、手が震える、体が痺れる、頭がフリーズするなど、落ち着きがなくなります。

 

もともと怖がりな性格なうえに、とても辛い毎日を繰り返してきたために、身体がギュッと縮こまった状態で、ロックされています。長年に渡って、無意識下で凍りつくような状態が続くと、自己感覚が麻痺していきます。身体が麻痺していくと、自他の区別が分かりにくくなり、相手との境界線が失われてしまって、恐怖と依存心が高まります。さらに、自己感覚が希薄になると、自分で自分を満たすことができないために、他者を通して自分を満たす必要があります。また、身体の過緊張や凍りつきを緩めるために、母親や家族の誰かにくっついて、自分を楽にしてきました。普段から、自分のことよりも、他者の反応が気になり、自分は迷惑をかけていないかとか、相手はどんな気持ちでいるだろうかと考えています。一人でいるときは、自分の不安を埋めるために、空想を膨らまして、愛着対象のことばかり考えています。大人になった今では、自分の好きな人に嫌われることが怖くて、自分のもとから離れていかないか不安で、いつも心配しすぎています。その人が他の誰かと話すことが許せなくて、見捨てられ不安が高まると、質問責めをして、イライラしたり、手が出てしまうこともあります。本人は好きな人とだけ繋がっていればよく、恋人のことで頭がいっぱいで、とにかく愛されたくて、必死に相手のために頑張って、その他には何もいらないと思っています。

 

依存できる相手との恋愛関係が終わると、一人で過ごす時間が増えて、自分と向き合わなければならなくなります。ただし、自分に向き合うと、虚しさのなかに引き込まれて、過去のトラウマが再活性化されるため、ソワソワして、落ち着かなくなります。そして、焦燥感に駆られて、イライラしたり、胸が痛んだり、将来に対する不安から、次の異性の対象をすぐに見つけようとします。彼らは、自分一人では十分に生活できないと思っていて、一人だと孤独で不安で何も手につかず、漠然とした恐怖に襲われてしまって、どうしていいかわかりません。自分はもうダメだという気持ちが先行してしまうと、過去の失敗体験にとらわれて、グダグダと悪いことばかりを考えて、それに振り回されてしまって、じっとしていられずに動き回るか、もしくは身動きが取れずに引きこもります。

 

一人で生きていくことが想像できなくて、自分で自分の満たし方が分からず、心の行き場がありません。自分が生活していくために、どうしても相手が必要な場合は、人は相手を使ってなんでもしようとします。そして、人に依存しながら、自分の好きなことをして、相手が自分の思い通りに動いてくれているときは、安心して、幸せに過ごすことができます。自分は相手のために何でも頑張りたいと思っており、と同時に、相手も自分のために何でもしてくれると思っているので、相手が何もしてくれないと腹を立てて、怒ってしまうことがあります。そして、自分では処理できない負の感情を相手を使って処理しようとするところがあります。依存される方は、べったりくっつかれてしまって、どんどん巻き込まれていくために、次第に手に負えなくなります。

 

日常場面では、他人の顔色を伺っていて、自分がどう見られているか気にして、自分の判断や考えに自信が持てません。恥をかいたり、怒られたりすることに恐怖があり、身体は緊張しやすく、怖くなると、ぼーっとしたり、固まったり、無表情になったり、現実感が無くなることがあります。特定の依存対象以外には、対人恐怖や身体症状があるので、とどまっていたら危ないから逃げようと回避行動を取りますが、逃げ場がなくなると、フリーズして息が出来なくなり、ぐったりします。

 

▶依存性人格障害の特徴

 

①寂しがり屋で、孤独に耐えれなくて、人に依存して生きています。

②一人では何も出来なくて、すぐ怖くなって、自分が自分でなくなる不安があります。

③自分がないから、何かに依存しないと自分の軸が無くなります。

④自分の軸は小さいですが、他人の存在がとても大きいです。

⑤他人の存在が大きすぎるために、たえず緊張し、警戒しています。

⑥子どもの頃から、大人のことが怖かったりします。

⑦心と体が分離していて、役割に従って生きています。

⑧新しいことを始めたり、新しい場所に行くことがでいません。

⑨身体の中にトラウマがあるために生きづらいです。

⑩責任を避けようとしたり、批判されることを恐れています。

⑪頭の中が恋人のことばかりで、空想・妄想癖があります。

⑫不快が強まると、パニックなどの様々な身体症状があります。

⑬他人の顔色を伺い、人にどう思われているか気にしています。

⑭自分の判断や考えに自信がありません。

⑮目の前の現実を逃避して、依存対象に注目されたいと全てが向かいます。

⑯依存対象を自分の母親のように見ており、母親から愛されたかったという気持ちを抱えています。

⑰将来、自分が一人になってしまうことを怖がります。

⑱将来の不安が強く、ストレスで感情的になりやすいです。

⑲自分の感覚が希薄なので、自分で自分を満たすことができず、楽しさや幸せを他人で満たします。

⑳異性の対象をすぐに見つけては、注目されようと努力して恋愛体質です。

㉑引っ込み思案で怖がりで、臆病な性格なので、誰かに守ってもらいと思っています。

㉒仲良くしている人が他の誰かと話すのが耐えられず、見捨てられた気分になります。

㉓現実感が薄く、自分が直接現実に関わっていない感じがします。

㉔愛されていない自分に価値はなく、対象がいないと無になります。

㉕子どもの頃から、孤独感があって、自分の居場所がありませんでした。

㉖集団場面は複雑になるので苦手で、人間関係は1対1が好きです。

㉗好きな人に注目されることを望んでいますが、一方、人の視線を怖がります。

㉘身だしなみを綺麗にして、好きな人の肌に触れたり、撫でられたりすると安心します。

㉙他者との境界線が弱く、相手の感情が自分に入ってきます。

㉚外に出たり、集団場面では、過緊張やフリーズ状態になります。

 

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