妄想性人格障害の特徴

▶妄想性人格障害

 

妄想性人格障害の人は、常に警戒心や猜疑心、見捨てられ恐怖などがあって、不安や動揺を感じやすく、全身に力が入っていて、呼吸が浅く早い傾向があります。外の刺激により、過剰に神経が昂ると、自分を客観的に見れなくなり、この世界が危険であるかどうかを入念に調べて、細かいところまで気にするようになります。そして、あらゆる刺激に敏感で、打たれ弱くて、相手の行為など疑ったり妬んだりします。人間関係がうまくいかなくなると、屈辱感を感じて、相手への恨みに変わります。

 

一般に、不安や恐怖の影響を受けやすく、自分が特殊な人間であると信じたり、根強い猜疑心を持っていたり、自分は特別で何者かに監視されていると思ったり、隣人に攻撃を受けているなどという特殊な妄想にとらわれています。過剰に覚醒しているときは、活発な思考や行動が見られ、自分の限界に対する認識を欠き、理性的な働きを求めても難しい状態にあります。このような状態が平常時も続くと、思考の柔軟性は無くなり、妄想と現実の区別がつかず、妄想性人格障害の形成していきます。

 

妄想性人格障害の人の中核にあるトラウマの部分は、繭に包まれて入れるか、離人的に眺められるか、意識の外に置かれているか、記憶に残っていません。トラウマの中核の部分は、あまりに大きい衝撃があり、全身がこわばり、激しすぎる感情のため、息が止まり、一歩も動けなくなるようなものかもしれません。そのため、人との交流において、一定の距離を置き、支配されることや攻撃してしまうことを恐れています。

 

妄想性人格障害の人は、自分の中の良いものや悪いものを投影しようと防衛機制が活発です。また、メラニー・クラインの妄想‐分裂ポジションが優勢な人と言えるでしょう。自分の思い通りにしたい相手には、自分の「良いもの」を投影して、関係性を近づけていきます。危険な相手には、自分の「悪いもの」を投影して、危険があるかどうか捜し求めます。

 

▶誇大妄想と被害妄想

 

妄想性人格障害の人は、発達にアンバランスなところがあり、発達障害の傾向、またはトラウマ性の不器用さや相手の気持ちを見抜けずに、仕事や作業でミスしやすく、集団の中で恥をかきやすい傾向があります。そのため、自分に自信がなく、劣等感を持っていることが多いです。一般に、人は人前で恥をかかされると、胸がざわついて、居てもたっても居られない気持ちになります。しかし、妄想性人格障害の人は、恥をかいても平気なように、自分が特殊な人間であるという誇大妄想に耽るタイプがいます。その一方で、痛みに耐えられず、人の目を気にしすぎたり、人間関係が気になって、危険があるかどうか細部まで入念に見ていき、被害妄想に陥るタイプがいます。

 

誇大妄想に耽るタイプは、関係妄想が生じやすく、勝手に自分のことを好きだという妄想の世界を拡大・誇張していきます。自分の心の中で起こっていることがまるで現実であるかのように思っており、相手の表情を見抜けず、話をまったく聞きません。本人の見た目が悪い場合は、気持ち悪がられて、ストーカー化しやすいです。そして、過去に、集団からはじき出されたという無力感と誇大な妄想の間を行ったり来たりしていますが、どちらかというとヒーローのようになることを想像する方が気持ちが楽なので、日常の大部分を妄想に耽るようになります。

 

被害妄想に陥るタイプは、関係妄想が生じやすく、根拠もなく相手が悪意を持っているという妄想の世界を拡大・誇張していきます。自分の心の中で起こっていることがまるで現実であるかのように思っており、そこに健忘や忘却、過剰記憶、作話が混ざるため、推測、憶測、被害妄想が膨らみ、被害者としての物語が構築されます。過去には、虐待やいじめ、事件などに巻き込まれて、酷い目にあってきた経験があり、悪い噂が流されるとか、軽蔑した目で見られることを人一倍恐れています。他者と線引きの対処が苦手で、すっきりすることを好み、快か不快か、危険があるかどうかを分けることで自分の安全を保障します。

 

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