> > 自己愛性人格障害のチェック

自己愛性人格障害のチェックリスト50項目


目次

 

1.自己愛の病理とは何か?

  トラウマの影響は身体に出る

  トラウマの影響が日常生活に

  病的な自己愛は自己不全感

  自己愛者が成長していく過程

2.自己愛性パーソナリティ障害のチェック50項目に飛ぶ

STORES 予約 から予約する

自己愛の病理とは何か?


自己愛は、ナルシシズムとも呼ばれます。この言葉は、ギリシア神話に登場するナルキッソスという美少年が、自分の姿が泉に映るのを見て恋に落ちたという物語に由来しています。ナルシシズムは、自己意識が過剰になりやすく、その結果として病理的な自己愛へと発展することがあります。

 

ナルシシズムが強い人は、鏡に映る自分の姿に対して強い感情を抱きます。理想に近い自分を見れば満足感を得られますが、逆に理想とかけ離れた自分が映っていると、深い失望を感じてしまいます。このような人々は、理想の自己像を手に入れようと、細部にまでこだわり、自分を完璧に見せようと努めます。しかし、理想に届かない現実に直面すると、欲求不満に陥り、その結果として心のバランスを崩すことがあります。

 

このように、ナルシシズムは自己愛の一形態であり、自己評価に大きく依存しているため、理想と現実のギャップが広がると、それが心理的な問題に繋がることがあるのです。

 

自己愛とは、自分自身を愛し、自分に価値を見出す感覚のことであり、誰もが持っているものです。一般的には、自分を素晴らしいと思ったり、自分を大切に感じることが含まれます。しかし、自己愛が過剰になると、それが病的な状態として認識されることがあります。

 

健康的な自己愛は、自分を尊重し、自分の価値を実感できることを意味します。これは、自分を大切にし、自分の存在が意味を持つと感じられる、健全な心理状態です。しかし、病的な自己愛は、内面的な欠乏感を示すものであり、他者よりも自分を優先し、わがままで自己中心的な行動をとることが特徴です。このような人は、他者の気持ちや立場を考慮することができず、常に自分の都合を最優先します。

 

つまり、健康的な自己愛は、自分を大切にしつつも他者を尊重できるバランスの取れた状態である一方、病的な自己愛は、内面的な不足感からくる過剰な自己中心性を伴い、周囲との関係を損なう可能性があるのです。

トラウマの影響は身体に出る

 

乳児期から児童期にかけて、虐待やネグレクト、外傷体験を受けて育つと、子どもは安全が脅かされ、その影響が脳と身体に深く刻み込まれます。このような体験を経た子どもたちは、生存本能を司る脳幹や大脳辺縁系が通常とは異なる発達を遂げ、常に危機が迫っていると感じるようになります。その結果、脳は警報を鳴らし続け、身体は常に緊張状態にあり、周囲の顔色を伺うようになります。

 

嫌悪刺激に対しては、神経が非常に敏感に反応し、筋肉は硬直し、血管が収縮します。このような身体反応は、動悸や不安感、呼吸が浅く早くなる、焦燥感、落ち着きのなさ、胸の痛みや息苦しさ、凝視や目を逸らす動作、戦うか逃げるかの衝動、興奮や怒り、さらには凍りつくような感覚など、さまざまな形で現れます。

 

これらの反応は、身体に刻み込まれたトラウマの影響によって引き起こされており、外的な刺激に対して過敏に反応してしまいます。結果として、本人の意思とは無関係に、交感神経が過剰に働き、焦燥感に駆られます。この状態では、落ち着きを失い、その場にとどまることが難しくなります。問題を解決しようと考えても、思考が上手く回らず、喉が詰まるような息苦しさに襲われることもあります。

 

特に危機が迫っていると感じる場面では、目に映るものが敵か味方かを瞬時に判断し、自分が不利な状況に陥ると、全身が緊張し、闘争・逃走反応を引き起こします。このような反応は、トラウマによって引き起こされる生存本能の一部であり、子ども時代に経験した恐怖や不安が、今なお心と体に影響を与えているのです。

トラウマの影響は日常生活に出る

 

トラウマを抱えている人は、日常生活の中で常に警戒心を持ち、特に身近な人や環境に対して敏感になります。彼らは、同じ姿勢で長時間じっとしていることや、拘束されるような状況が苦手で、不安や不快感を感じやすいです。子どもの頃から、安心できる環境で育てなかった場合、脳は生き残るために防衛的に働くようになり、その結果、心の成長が妨げられることがあります。

 

このような人々は、特に他人の気配や潜在的な脅威に対して過剰に反応し、対人関係において独特な距離の取り方をすることがあります。彼らの中には、価値観が異なる相手と一緒にいると、居心地が悪く感じたり、予想外の行動をされることが強い不安や恐怖を引き起こすことがあります。こうした状況は、潜在的な脅威として認識され、身体が反射的に反応し、心臓がドキドキするような、トラウマの再体験を引き起こす可能性があります。

 

トラウマを抱える人々は、日常的に危険でない場面でも、過去の恐怖や戦慄が蘇ることがあり、その結果、疲労感や無力感に苛まれることがあります。しかし、こうした人々は、逆に好奇心を刺激することに没頭することで、周囲の気配に気を取られず、自分を安定させようとすることもあります。

 

一方で、病的な自己愛を持つ人は、自分にとって脅威となるものを避け、ナルシシズム的な世界に没頭することで、自己中心性が強まっていきます。このような人々は、自分と価値観やセンスが合致している相手と一緒にいると、強い安心感や居心地の良さを感じる傾向があります。

 

病的な自己愛を持つ人は、トラウマによる自己不全感の影響で、思考や行動を強迫的に繰り返し、細部に過度にこだわる傾向があります。これは、自己の完全性を維持しようとする無意識の防衛機制が働いているためです。特に、発達初期に受けたトラウマが影響し、恐怖によって無力化された経験が心に深く刻まれているため、その痛みが再び蘇らないように、脅威を避けるための防衛的な世界に生きるようになります。

 

彼らは、同じ苦痛を二度と味わいたくないという強い願望から、常に警戒心を持ち、周囲に対して注意深くなります。いつでも反撃できるように心身を準備し、自己防衛の姿勢を崩しません。また、人生において惨めさや悔しさ、後悔や不満を感じることがないよう、あらゆる場面で先手を打とうとします。その結果、強さや明るさ、愛情やお金、優越感などを追い求め、病的な部分が理想化され、自己像が誇大化していきます。

 

無力な自分と向き合うことは非常に苦痛であるため、そのようなエピソードを遠ざけ、自分をより強く保とうとするのです。この過程で、自己の負の部分を直視することが極めて困難になります。人生の中で失敗を経験したとしても、誇大化した自己像を守るために、その失敗の原因を自分以外の外部に求め、相手を罰することで自己を立て直そうとします。こうして、自己愛性パーソナリティ障害が徐々に形成されていくのです。

病的な自己愛はトラウマによる自己不全感

 

自己の不全感とは、発達初期に経験したトラウマによって、自律神経系や覚醒度の調整がうまくいかなくなることで生じます。これにより、不安や心配、焦燥感が常に強くなり、自意識が過剰になる傾向が見られます。たとえば、誰かに批判されたり、恥をかかされたりすると、筋肉が硬直し、過剰に覚醒した状態になります。この結果、動悸が激しくなったり、呼吸が浅く早くなったり、赤面恐怖や手の震え、発汗、身体の痛み、驚愕反応、フリーズ、思考の混乱、さらには自己愛憤怒といった反応が現れます。

 

自己の不全感を抱える子どもたちは、頭の中であらゆるリスクを瞬時に分析し、学校などの集団の場面でも不安や動揺を避けるために、細かいところまで気を配り、行動の順序まで考えます。彼らは、普段から嫌悪すべきものや興味のあるものを入念に調べることで、安全を確保し、心を守ろうとしています。しかし、予期しない事態に巻き込まれると、極度のストレスを感じ、頭の中でそれを処理しきれなくなります。その結果、怒りやパニック、癇癪、感情のコントロールの難しさ、衝動的な行動、恥、劣等感、さらには体調不良などが引き起こされることがあります。

 

こうした自己の不全感や劣等感が他人に知られることを恐れ、彼らは周りの目を常に気にしながら、それらを必死に隠そうとします。自分の弱さを隠し、他人に見せないようにすることで、自分を守ろうとするのです。しかし、この隠すための努力自体が、さらなるストレスや不安を引き起こし、負のスパイラルに陥ることも少なくありません。

自己愛の人が成長していく過程

 

病的な自己愛を持つ人は、通常の人が持つべきストレス耐性が低く、自分が大切にされないことや他者から悪意を向けられることを極度に恐れます。彼らは常に周囲からどう見られているかを気にし、他者に良い印象を与えたい、認められたいという強い欲求を抱いています。そのため、無意識のうちに自分を本来の姿以上に大きく見せようとし、話を盛ったり、誇張したりすることがよくあります。そして、周りから承認されることで、自分の価値が高まったように感じ、それが自信となり、社会で生き抜くための原動力になります。

 

しかし、彼らの内面は、人間関係に対して深い恐怖心を抱き、非常に傷つきやすいという脆弱性を持っています。些細な出来事でも容易に落ち込みますが、「しんどい」と感じること自体がさらに苦しさを増すため、明るいふりや強いふりをして、集団の中心に入り込もうとします。現実が思うようにいかなくなると、空想の世界が唯一の逃げ場となり、そこで「自分は何でもできる」「自分は特別な存在だ」と信じ込むようになります。

 

さらに、自分の価値を高めるために、自らの弱さを否定し、それを隠そうと努力します。完璧な姿を求め、周囲からの承認を得ようと必死になります。このようにして、万能感を持つことで、内に抱えるトラウマや脆弱性を覆い隠し、克服しようとするのです。しかし、これらの努力は往々にして、さらに自己愛の歪みを深め、真の癒しから遠ざかる結果を招くことが多いです。 

 

子どもの頃から、学力が高く、人を魅了する身体能力や見た目、優れたコミュニケーション能力を持ち合わせている場合、努力が結果に直結しやすいため、学校では教師からの信望を得やすくなります。その結果、自分が他人よりも優れていると感じ、平凡な周囲の人々を見下すようになることがあります。一方で、能力が不足している場合、頭の中で誇大な自己像が作り上げられ、現実と妄想の区別がつかなくなることがあります。また、親や教師、友達から十分な評価を得られず、家庭や学校で抑圧された状態が続くと、過度な闘争・逃走反応が生じ、自己中心的で、自己陶酔的、不寛容な性格傾向が形成されることがあります。

 

その結果、虚栄心が強く、貪欲で、他者をコントロールすることで満足感を得る、思いやりの欠如した人間に育つ可能性があります。しかし、その一方で、彼らは世間体や他者からの評価を過剰に気にするため、常に相手の顔色を伺いながら、規則正しく振る舞い、自分の居場所や他者から必要とされているかどうかを気にしています。このように、見栄えの良い大人の姿を装っていますが、その裏には、子ども時代に形成された情緒的な問題が隠れています。大人になっても、どこか無力感を抱え、そのような自分がこの社会でどのように生き抜いていくべきかを常に考え続けています。

 ▶自己愛パーソナリティ障害のチェック.

自己愛性パーソナリティ障害チェック50項目


自己愛性パーソナリティ障害の人は、人間関係の取り方に問題があります。本当の自分は、トラウマにより無力で麻痺させられた経験があるのですが、無力な自己と誇大な自己が両極にいます。そして、仕事や学校の社会生活の中では、自分を奮い立たせ、覚醒度が高くし、活発に行動して、論理で正当化した誇大な自己の方が日常生活の大部分を担います。また、他者の影響を受けやすく、対象を求める質が病的になり、行動が極端になるため、不適応に陥りやすく、家族や恋人、友達、同僚、クラスメイトたちが被害を受けることになります。

1)誇大化した自己と無力化された自己

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、人間関係の築き方に大きな問題を抱えています。彼らの内面には、トラウマによって無力化された自己と、それを補うために作り上げられた誇大な自己が共存しています。この二つの自己は極端に異なる側面を持ち、日常生活の中では、誇大な自己が優位に立つことが多いです。

 

彼らは、仕事や学校などの社会生活の中で、自分を奮い立たせ、覚醒度を高めて活発に行動します。論理的に自分を正当化し、誇大な自己を前面に出すことで、社会的な役割を果たそうとします。しかし、この誇大な自己は、他者の影響を受けやすく、病的なまでに他者の評価を求める傾向があります。そのため、行動が極端になりやすく、結果として不適応に陥ることが少なくありません。

 

こうした極端な行動や不適応は、家族や恋人、友達、同僚、クラスメイトなど、周囲の人々に深刻な影響を与えることがあります。自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者との関係で頻繁にトラブルを引き起こし、その結果、彼ら自身もまた苦しむことになるのです。

2)自己主張して強さを誇張

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、幼少期に受けたトラウマの影響から、自己愛が損なわれ、内面には怒りを抱えた部分と、無力感に包まれた純真な子どもの部分が共存しています。この二つの側面は、極端に異なり、彼らの人格の中で激しい葛藤を生み出します。

 

日常生活では、彼らは他人の目を過剰に気にし、恥をかいて自己愛憤怒を引き起こさないように細心の注意を払っています。自分を論理で武装し、正当化することで、脆弱な自己を守ろうとします。そのため、表面上は尊大で自信に満ちた態度を取り、優越感に浸ることが多いですが、その裏には深い劣等感が隠れています。

 

このように、彼らの自己像は分裂しており、自己調整機能や覚醒度のコントロールにおいて深刻な不全感を抱えています。自分の内面の脆さを隠そうとする一方で、それが完全には隠しきれず、不安定な状態にあります。この内面の分裂と不安定さが、彼らの日常生活において、様々な問題を引き起こす要因となっています。

3)一人を犠牲にして価値を高める

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、常に自分が周囲からどう思われているかに強い関心を抱き、社会的地位や名声、お金、外見、知性など、自分をより優れた存在に見せることに執着します。子どもの頃には、学力を高めて教師からの信頼を得ることに力を注ぎます。社会に出ると、仕事で成功を収め、責任ある立場に就くことで、社会的地位を築こうとします。

 

また、他者からの評価が自分の価値の証だと感じるため、困っている人を助ける使命感に駆られたり、社会活動で成果を上げようと努め、表向きは非常に親切な人物として振る舞います。しかし、この親切さは外向けのものであり、家庭内では一転して内弁慶となり、パートナーや子どもに対して尊大な態度を取ることが少なくありません。家庭内では、自分の優位性を保つために、家族の誰か一人を犠牲にするような生き方を選びます。

 

このように、外では素晴らしい人間を装いながら、家庭内では自己中心的な行動を取るという二重生活が、彼らの人格の特徴です。外の世界での成功と家族内での支配の両立が、彼らの自己愛を支える大きな柱となっているのです。

4)お金に執着して安心を得たい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、人間関係が複雑で緊張を伴う社会の中で、ストレスを抱えています。彼らにとって、日常生活は決して心地よいものではなく、その不快感を解消する手段として、「お金があれば自分の思い通りにできる」という考えに行き着くことが多いです。

 

お金に価値を置き、執着する理由は、生活の中でお金があれば多くの問題が解決できると信じているからです。お金を持つことが彼らにとっての安心感となり、複雑な人間関係や日常のストレスから解放され、シンプルな生活を送りたいという欲求が強くなります。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害の人にとって、お金は単なる物質的な豊かさを超えて、心の安定や安心感をもたらすものとして、彼らの生活の中心に位置付けられるのです。

5)理想化された対象と同一化する

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、「自分は特別であり、賞賛されるべきだ」という強い信念を持ち、他者から良く見られたいという欲求に駆られています。そのため、過剰に自分の外見や振る舞いに気を使い、規則正しく行動することが多いです。また、表面的には誠実さや謙虚さを装い、時には媚びを売ることさえして、理想化された対象と同一化しようと努めます。

 

賞賛を得る機会が訪れると、彼らは入念に準備をし、高いパフォーマンスを発揮します。そして、周囲からの好意的な評価や褒め言葉を受けると、自分の価値が高まったように感じ、目を輝かせて喜びます。しかし、その裏には、無力さや不安を抱えた自分が存在しており、その部分は鬱屈した感情に覆われています。

 

このように、彼らは外面的な成功や賞賛に依存することで、内面の不安定さを覆い隠そうとしているのです。

6)空っぽの体を埋めるためのセックス

自己愛性パーソナリティ障害は、トラウマの影響を受けた人々に見られる特徴的な心理状態です。彼らは、身体に刻まれた痛みや不快感に注意を向けることができず、主に頭で考える生活を送っています。視覚を使って周囲を観察し、耳を澄まして他人の声を聞き、鼻で匂いを嗅ぎながら、頭の中で考えを巡らせています。しかし、このような生活では、自己感覚や内臓感覚、皮膚感覚といった「私は人間である」という身体的な実感に乏しく、心に空虚感を抱え、自己の存在が希薄に感じられます。

 

こうした背景から、彼らは些細な出来事でも身体が過剰に反応し、不快感が強まります。そのため、他者との関係や物質的なもの、あるいは特定の行為に満足感を求める傾向があります。自分を元気づけるためには、この不快感を外に吐き出す必要があり、多弁になったり、性的な活動に強く依存したりすることがあります。中にはセックス依存症に陥る人もいるほどです。特に視覚優位な人は、相手の外見や服装に執着し、そこから性的な満足を得ようとします。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人々は、身体感覚の不足と内面的な空虚感を埋めるために、外部の刺激や他者との関わりに強く依存する傾向があるのです。

7)他者と比較し自分が優位に立つ

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者からの評価を自分自身の評価として強く結びつけます。他人と自分を比較し、優位に立つことで満足感や幸福感を感じ、心の安定を保とうとします。しかし、逆に自分が優位に立てない状況に直面すると、強い不快感や焦りを覚えます。この不快感は、イライラや落ち込みへとつながり、時にはその場に居続けることが耐えられなくなるほどの苦痛を引き起こします。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者との比較や評価に過度に依存し、それによって感情が大きく左右されるという特徴があります。

8)思った通りに進めたい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、自分の思い通りに行動できているときに、最も落ち着き、人間らしい感覚や深い呼吸が得られます。そのため、他者に必要とされ、自分の意図に従って動いてくれることを強く望んでいます。しかし、何かに縛られるような状況や予測できない事態に直面すると、途端に落ち着きを失い、トラウマのスイッチが入ることがあります。

 

思い通りに物事が進まないと、彼らは強い不快感を覚え、ネガティブな思考が頭をよぎります。その結果、呼吸が浅く早くなり、動悸が激しくなるといった身体的な反応が現れます。このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、自分のコントロールが及ばない状況に対して極度に敏感であり、その影響が心身に強く現れるのです。

9)不条理な環境からの依存

自己愛性パーソナリティ障害が形成される過程では、親子関係や学校生活の中で、不条理なトラウマに曝され、恐怖や戦慄を経験することが少なくありません。こうした被害経験により、内面には深い鬱屈が生まれ、変えることのできない悲しみや、どうしようもない怒り、「自分は何をやってもダメだ」という自己否定感、そして満たされない感情が積み重なっていきます。

 

病的な自己愛が強い人は、こうしたネガティブな感情が湧き上がったとき、自分でそれを処理することが非常に難しくなります。そのため、何かに依存して感情をコントロールしようとする傾向があります。たとえば、アルコールに逃げる人もいれば、遊び相手を求めて自分を紛らわせる人、さらには他人を罰することで自己を立て直そうとする人もいます。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、過去のトラウマと向き合うことができず、内面の痛みを埋めるために依存的な行動に走りがちです。これが、さらに病的な自己愛を強め、問題を深刻化させる悪循環を生むのです。

10)サバイバルの闘争・逃走

慢性化したトラウマの影響により、脳のサバイバル領域が過度に発達し、いかに生き延びるかが最優先事項となります。このため、他者との比較に強いこだわりを持ち、勝ち負けに執着するようになります。現代の競争社会では、こうした傾向が適応的に働く場合もありますが、一方で、ストレスが蓄積しやすくなり、自分の思い通りにいかないと、心身に顕著な反応が現れます。

 

具体的には、顔の表情が変わり、目が大きく見開かれたり、瞳孔が拡張したりします。また、聴覚が過敏になり、周囲の音や声に過剰に反応するようになります。この状態では、攻撃性が高まり、脳は闘争・逃走モードに突入します。闘争モードでは、怒りの感情が激しく湧き上がり、一度その状態になると、怒りが鎮まるまでに時間がかかります。

 

結果として、感情を抑えきれず、長時間にわたる説教や暴言、無視、威圧的な態度をとることがあります。場合によっては、相手を罵倒したり、暴力を振るうこともあり、これが人間関係に深刻な影響を与えることになります。このように、トラウマによって引き起こされる過剰な生存本能は、人間関係の破綻や社会生活での問題を引き起こす大きな要因となるのです。

11)自己不全感と強迫傾向

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、トラウマの影響で、自分に脅威を与える可能性のあるものに対して強い恐怖心を抱いています。これは、人によって異なり、苦手な人やウィルス、菌、ほこり、鋭利なものなど、多岐にわたります。この恐怖が引き金となり、恥をかいたり危機感を覚えたりすると、自律神経の調整が乱れ、感情をコントロールできなくなります。その結果、身体に症状が現れ、思考や行為を強迫的に繰り返し、細部にまでこだわって自己の完全性を保とうとする傾向が強まります。

 

日常生活においては、外部の気配や身近な人に対する警戒心が非常に強く、頭の中で瞬時に統計を取り、嫌悪感を抱くものと心地よいものを素早く見分けています。また、人の表情や反応を細かく観察し、その場に応じた行動を取ろうとします。しかし、一方で、警戒を解いたときには、好奇心が旺盛になり、相手の都合を顧みず、尊大な態度を取ることがあります。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、脅威に対する過敏さと、それに伴う強迫的な行動、そして時折見せる尊大さの間で揺れ動きます。これが、彼らの対人関係や日常生活において、複雑で難解な振る舞いを生む一因となっているのです。

12)恥をかくと自己愛憤怒

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、自分が大切にされていないと感じたり、物事が思い通りに進まないと強い怒りを覚え、その感情が一気に爆発することがあります。さらに、他者からの批判や拒絶に対しても過敏に反応しやすく、集団の中で恥をかかされると、自己愛憤怒を引き起こしたり、フリーズしてしまうこともあります。このような状況では、情報処理がうまくできなくなり、ますます混乱を招くことがあります。

 

そのため、彼らは周囲の評価に極めて敏感になり、完璧な自分を演じようと努めます。しかし、完璧さを追い求めるほど、自分にプレッシャーをかけることになり、生活はますますハードで緊張感に満ちたものとなります。この過剰な努力は、ストレスや苛立ちをさらに増大させ、悪循環に陥ってしまいます。

 

結果として、自己愛性パーソナリティ障害の人は、常に高い要求を自分に課し、それに応えられない現実に苛まれ続けることになります。これは、彼らの内面的な不安定さを増幅し、周囲との関係をさらに複雑で困難なものにする要因となるのです。

13)問題解決とポジション争い

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、日常的に脅威を遠ざけようとする強力な防衛機制を働かせています。幼少期からの不幸な体験を回避するため、彼らは自ら境界線を引き、外部からの攻撃に対抗する術を身につけてきました。問題が生じた際には、先手を打って言葉巧みに対応し、問題を迅速に解決することで、心の安全感を保とうとします。

 

しかし、問題が自分の手に負えない状況になると、彼らは一気に弱さを露呈します。競争社会の中では、特にポジション争いが激しい場面で、自分を脅かす存在を敵と見なし、その相手をターゲットにすることがよくあります。競争に勝つために、自分のイメージを良くしようと努力し、ターゲットに対しては悪い噂を流したり、公然と批判したり、大勢の前で細かいミスを取り上げて攻撃するなど、しつこく相手を追い詰めることもあります。

 

このようにして、彼らは自分を守るために他者を犠牲にし、競争の中で優位に立とうとしますが、これは周囲との関係をさらに悪化させ、自分自身の孤立を深める原因にもなります。

14)多弁で独占欲が強い

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者に支配されることへの強い恐怖心を抱いており、その恐れから、相手に押さえつけられる前に自ら多弁になってしまう傾向があります。彼らは議論好きで、舌の回りが良く、巧みに言葉を操ります。時には、嘘をついてまで相手を騙し、恫喝や説得、早口での威圧、脅迫などを駆使して相手を自分の支配下に置こうとします。

 

独占欲が非常に強く、自分が手に入れたいと思ったものや人に対しては、最初は紳士的で思いやりのある態度を見せます。しかし、それは表向きの姿に過ぎず、最終的には力で相手を押さえつけようとすることがあります。彼らは、相手を追いかけ続け、ついにはその相手を完全に支配下に置こうとするのです。

 

しかし、一度自分のものになったと感じると、態度が一変し、相手のあら探しを始めることがあります。また、追いかけられる側になることには極端に弱く、逃げ場のない状況に追い詰められると、激しいパニックや発狂に至ることもあります。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者との関係において、支配と被支配の恐れの間で揺れ動き、その結果、複雑で予測不可能な行動を取ることが少なくありません。

15)憤激して悪質クレーマーになることも

自動車を運転中に、他の車が割り込んでくると激怒し、時には仕返しを試みることもあります。こうした行動は、自己中心的で常識外れな一面を反映しており、彼らは些細なことでも簡単に腹を立てます。たとえば、レストランでウェイターのサービスが遅れたり、思い通りにいかなかったりするだけで、すぐに怒りを爆発させ、攻撃的な態度を取ってしまうことがあります。このような行動は、悪質クレーマーとしての特徴を強く示しています。

 

しかし、一方で、自分がクレーマーになることに対して恥を感じている場合もあります。このような場合、彼らはスマートで紳士的に振る舞うことを心掛け、他人に対して怒りを露わにしたり、攻撃的なクレーマーになることを避けるよう努めます。結果的に、表面上は礼儀正しく穏やかに見える一方で、内面には抑えきれない怒りや不満を抱えていることが多いのです。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、状況によって極端に異なる行動を取る傾向があり、他者に対する対応が一貫しないことが特徴的です。

16)家族に幻想を抱く

自己愛性パーソナリティ障害の人は、夫婦関係を非常に特別で理想的なものと捉えています。彼らはパートナー(配偶者)に対して、しばしば非現実的な期待や幻想を抱き、まるで子供のように無条件の愛情や甘えを求めることが多いのです。パートナーには常に穏やかでいることを期待し、自分の心の平穏を守るために、ただ笑顔でいてくれることを望んでいます。

 

しかし、パートナーが自分の思い通りに行動しないと、彼らは強いストレスを感じるようになります。そのため、パートナーを自分の思い通りに動かすことで、心の安定を保とうとします。このようなパターンが繰り返されることで、関係が一方的になり、パートナーにとっては非常に負担が大きくなることがあります。

17)見た目重視で遊び人

自己愛性パーソナリティ障害の人は、感情を安定させる依存先を常に求めています。彼らは特に見た目を重視し、美しく若い女性を好む傾向があります。魅力的なパートナーを連れて歩くことで、自尊心が満たされるため、パートナーには完璧さを求め、その過程で相手の気持ちを考えずに行動しがちです。

 

このような自己愛性パーソナリティ障害の人は、パートナーに対してダイエットを強要することがあり、さらに浮気が多い傾向もあります。また、彼らは誇大的で搾取的な性格を持ち、言葉巧みに多くの女性と交流し、その結果、孤独になるリスクを回避しつつ、ロマンティックな気分に浸ることを楽しみます。

 

一方で、特定の女性に強い執着を見せるタイプの自己愛性パーソナリティ障害の人もいます。このタイプは、束縛や嫉妬が激しくなりがちで、その場合には、不倫や浮気をせず、一人の女性に固執することが多いです。

18)武勇伝を語る

自己愛性パーソナリティ障害の人は、有名人や著名人への憧れが強く、そのような人物との関わりを持つことを誇りに思いがちです。彼らは、過去の恋人との写真をいつまでも大切に保管し、それを周囲に自慢げに見せることがあります。また、自分の強さや成功を誇張して語り、それを武勇伝のように披露することも少なくありません。

 

このような行動の背景には、自分を他者よりも優れていると見せたいという強い欲求があります。彼らは、自分の「凄さ」を周囲にアピールし、虚勢を張ることで、仲間を作り、自分の存在感を高めようとします。その結果、彼らは自分自身に酔いしれる傾向が強まり、その自己陶酔の中で満足感を得ているのです。

19)周りをコントロールする捕食者

捕食者的な特性を持つ自己愛性パーソナリティ障害の人は、特に若いうちには周囲を巧みにコントロールする能力が高く、そのため社会的に成功する可能性があります。彼らは自分に特別な才能があると強く信じており、子育てや家事といった家庭内の責任を配偶者に押し付ける傾向があります。自身のエネルギーや関心を、より自己実現や外部の成功に向けるためです。

 

しかしながら、こうした生き方は、やがて夫婦関係や職業生活において中年期特有の危機に直面するリスクを伴います。中年期に差し掛かると、若い頃には見逃していた感情的な問題や関係性の不均衡が浮き彫りになり、これが大きなストレスや問題を引き起こすことがあります。結果として、自己愛性パーソナリティ障害の人は、その強引なコントロールや独りよがりな態度が原因で、家庭や職場での関係が悪化し、危機に陥る可能性が高まります。

20)損得勘定して自分の欲求に忠実

自己愛性パーソナリティ障害の人は、日常生活の中で多くのことに不快感を覚え、その不快感を発散しようとする行動が中心になります。彼らは理性や自制心よりも、自我と無意識の欲求との境界が曖昧であり、その結果、快楽を求めて不快を避ける「快原則」が過剰に働いています。この快原則は、主に性的エネルギーとして表れることが多いです。

 

彼らの思考は常に損得勘定を基にしており、効率を重視する傾向があります。こうした考え方により、他者を性や権力で支配し、自分の勢力を広げることに執心します。しかし、その過程で相手の気持ちや感情を無視し、自分の欲求や利益のみを考える傾向が強まります。そのため、自己中心的な行動が顕著になり、他者との関係において深刻な問題を引き起こすことがあります。

21)発達障害(神経発達)の傾向

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人の中には、生まれつき資質が弱い場合や、軽度の発達障害の傾向がある人もいるかもしれません。彼らは一般的に、神経が繊細に反応しやすく、自己に対する不全感を抱えていることが多いです。この不全感が原因で、日常生活においてさまざまなリスクを避けようと過剰に警戒する傾向があります。

 

そのため、予想外の出来事に直面すると、簡単に混乱してしまうことがあります。また、複雑で長期的なタスクを続けることが難しく、途中で挫折しやすい傾向も見られます。このような特性は、彼らの生活や対人関係において様々な困難を引き起こすことがあるため、周囲の理解と支援が重要です。

22)注意や集中の向け方が独特

自己愛の病理の背後には、しばしば深刻なトラウマが隠されています。このトラウマは、その人の心を分裂させ、力を奪うほどの痛ましい経験であることが多いです。成長した後も、その身体はトラウマの記憶を保持し続け、現在でも意識や認識のプロセスが制限されたままになっていることがあります。その結果、心は十分に成長できず、統合されない状態に留まっています。

 

こうした状況では、視野が狭くなり、過剰な警戒心を抱きやすくなります。注意や集中をうまく向けられず、同時に複数の視点を持つことが難しくなることも特徴的です。このような心の状態は、日常生活や対人関係において大きな影響を及ぼし、複雑な感情や思考を整理することが困難になることがあります。

23)安心できる家庭がない

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人の中には、親子関係が深刻にこじれているケースが少なくありません。彼らは、幼少期にドメスティックバイオレンスを目撃したり、過干渉を受けたり、厳しい躾や虐待にさらされた経験を持つことが多いです。その結果、家を飛び出して非行に走ったり、親に見捨てられたり、頻繁な転居を経験したりと、安定した愛着を形成することができないまま育ってきました。

 

こうした家庭環境の中で育ったため、彼らは子ども時代から居心地の悪さを常に感じており、その感覚は大人になっても続いています。自己の存在感が希薄であり、深い愛情に飢え、帰るべき「家」を持つことができないのです。その結果、通常の人に比べて、長期間同じ場所に落ち着いて過ごすことが難しくなり、所有の概念も薄れています。

 

彼らはどこでも生活できる反面、自分と他者の境界があいまいになりがちです。これにより、自己と他者の関係性において混乱や葛藤が生じやすくなり、自身のアイデンティティや人間関係において問題を抱えることが多いです。

24)不幸な生い立ちを隠すように

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人々の中には、子どもの頃から不幸な環境で育った経験を持つ人が多くいます。家庭が貧しかったり、母親が家出していたり、父親による母親への暴力を目撃していたり、あるいは自身の身体が弱かったりと、さまざまな困難を経験してきました。このような背景から、彼らは基本的な信頼感を十分に育むことができず、心の奥底に不安や孤独を抱えています。

 

こうした不幸な生い立ちは、彼らにとって大きな恥と感じられ、周囲の目を常に気にしながら、その過去を隠そうとします。そのため、人によっては、仮面をかぶるように明るく振る舞ったり、強さを装ったりすることが得意になります。彼らは平気で嘘をついたり、作り話をすらすらと語ったりすることができるため、周囲には本当の自分を見せずに生きていくことが多いです。

 

このように、彼らは不幸な生い立ちからくるアイデンティティの希薄さを埋めるために、優越感に浸り、美しいものを手に入れることで自分を満たそうとします。これにより、一見すると自信に満ちているように見えますが、その実態は脆く、内面の不安や孤独感と常に戦っているのです。

25)良いものを理想化して悪いものを価値下げ

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、良いものと悪いものに対して非常に強い反応を示します。良いものに触れると心と体が活力を得て生き生きとしますが、悪いものに直面すると身体が緊張し、こわばってしまいます。彼らは、不確かな状況や曖昧さに対処するのが苦手で、物事をはっきりとした白黒で分けようとする傾向があります。

 

一度、ある対象に対して「良い」または「悪い」というイメージが形成されると、そのイメージは非常に強く染みつき、頭の中から離れません。良いものに対しては、その価値を過度に理想化し、心の中で美化していきます。一方で、悪いものに対しては、その価値を極端に低く見積もり、心の中でどんどん切り捨てていきます。このような極端な認知の偏りが、彼らの対人関係や生活に大きな影響を与えることがあります。

26)その場その場に反応しているだけ

自己愛の病理が深刻になると、その人は本当の自分が何を求めているのかすら分からなくなり、日々をぼんやりと過ごすようになります。心の中は空虚で、具体的な目標や方向性を見失い、その場その場の状況にただ反応するだけの生き方をしてしまいます。

 

さらに、自分の言動に対する自覚が非常に乏しくなり、自分が取った行動が後にどのような結果を招くかを深く考えることができません。そのため、無意識のうちに他者に対しても自分に対しても無責任な行動を取り、後悔や反省をすることなく同じパターンを繰り返してしまうことが多いのです。

27)感覚の希薄さと完全性やスリルを求める

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、幼少期から愛着対象との関係が危険であると感じ取り、その結果、非常に辛く苦しい日々を送ってきたことが多いです。このような環境の中で、次第に自己感覚が弱まっていきます。自己愛の病理が深刻化すると、彼らは身体感覚から切り離され、心理的に麻痺してしまいます。痛みを感じる能力が欠如し、傷つくことを避けるために偽りの姿をまとい、社会に適応しようとします。

 

このような状態では、人間らしい感覚が育たず、思いやりや罪悪感が欠如していきます。その結果、喜びを感じることが難しくなり、自分が他者に対して加害的な行動をとっても、それに無自覚でいることが多いです。

 

一方で、彼らは完全無欠を追い求めたり、スリルを味わうことで、自分が生きているという感覚を取り戻そうとします。また、自分の技能を高めることによって、安全感を確保しようとする傾向も見られます。これらの行動は、一時的な安心感を得るためのものですが、根本的な問題を解決するには至らないことが多いです。

28)自分の正論に固執する

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人々の中には、過去に酷い仕打ちを受けながらも抵抗できなかったという屈辱感を強く抱えていることが多いです。この経験から、彼らは世の中の不条理に対抗する術を身につけ、それ以来、常に戦い続けてきました。彼らは、自分が他者から傷つけられてきたという強い被害者意識を持ち、自分の言い分こそが正しいと確信しています。

 

そのため、他者の言動に対して矛盾を感じやすく、自分の主張に固執する傾向があります。自分の正しさに反する意見を持つ相手に対しては、蔑みや批判をもって接し、見下す態度を取ることが少なくありません。このような態度は、自己の正当性を守るための防衛反応であり、その背景には深い不安や傷が隠れています。

29)独特な正義感や誇大妄想

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、独特な正義感や誇大妄想にとらわれがちで、物事を自分の都合でしか考えることができません。彼らは、自分が正しいことをしていると強く信じ、その信念に固執しています。しかし、この強い信念があるために、自分自身の状態を冷静に見つめることができなくなりがちです。

 

結果として、彼らは自分が正しいと信じるがゆえに、理性を欠いた行動に走ることを自らに許してしまうことがあります。こうした行動は、周囲との衝突や誤解を生む原因となり、ますます自己の正当性に固執する悪循環を引き起こすことがあります。

30)プライドが高くて傷つきやすい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、幼少期からプライドが高く、目立ちたがり屋であることが特徴です。彼らは、誇大な自己イメージを持つことで、自分を守ろうとする防衛メカニズムを形成します。しかし、彼らの内面は極度に傷つきやすく、何かが上手くいかなくなると、すぐにその責任を相手に押し付け、自分には非がないと考えがちです。

 

さらに、他者から否定的な評価を受けると、その相手を許すことができず、激しい攻撃に出てしまうことがあります。その結果、言い争いや衝突が頻繁に起こり、人間関係が悪化することが少なくありません。彼らの防衛的な態度と攻撃性が、結果として自分自身を孤立させる要因となることが多いです。

31)爬虫類的な顔つきと防衛パターン

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、太古の時代から有効であった防衛メカニズムに深く染まっています。これらの防衛メカニズムは、爬虫類に見られるような本能的なものであり、現代の人間社会では不適応を引き起こすことが多いです。病的な自己愛者は、覚醒度が非常に高く、理性よりも本能や快楽を満たすことに重きを置いています。そのため、自分自身や他者の精神状態を十分に理解したり共感したりすることが苦手で、不寛容で自己中心的な思考に陥りやすく、自己没頭的で他者を操作しようとする傾向があります。

 

自己愛性パーソナリティ障害は、境界性パーソナリティ障害と人格構造の水準が似ている点もありますが、その自己の構造は比較的安定しています。つまり、感情的に揺れ動きやすい境界性パーソナリティ障害に比べて、自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の自己イメージを維持し続ける力が強いのです。しかし、その安定性が、自己中心的で操作的な行動を助長し、他者との健全な関係を築く妨げになることが多いです。

32)自他の境界が曖昧で積極的

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、自分の身体が示す生理的な反応に戸惑い、人間らしい感覚が次第に麻痺していきます。その結果、自分と他者との境界が曖昧になり、積極的かつ衝動的な行動を取りがちです。特に興味を持った相手に対しては、強い付き合いたいという気持ちに駆られ、急速に接近しようとします。

 

この際、相手の気持ちを深く考えることなく、積極的にLINEやメールアドレスを交換し、思わせぶりなメッセージを送ることが多いです。しかし、一方で、不意を突かれたり、不快な状況に直面すると、強い胸の苦しさを感じ、じっとしていられなくなります。こうした場合、彼らは逃げ出すか、何とかして問題を解決しようとします。

 

問題解決のためであれば、妻や夫の家族に対しても、平気で直接悪口を言うことができるなど、過激な行動に出ることもあります。こうした行動は、自分の感情をコントロールできず、瞬間的な欲求や不安に振り回されていることが原因です。

33)規則正しく合理的に生きる

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、心や豊かなイメージの中で生きるというよりも、規則正しく、合理的で予測可能な範囲内での生活を好みます。彼らは想像力に頼るよりも、固定化された枠組みの中で物事を捉えがちです。そのため、既存のルールやパターンに固執し、予測可能な状況で安心感を得ようとします。

 

また、自分の計画や予測に反した、予測不能な出来事が起こることを極端に嫌がります。そのため、周囲の状況を注意深く観察し、細かいことにも神経を尖らせます。こうした行動は、自己のコントロール感を維持し、不安を回避するためのものですが、その結果、柔軟な対応や想像力を発揮することが難しくなることがあります。

34)身体に弱い箇所がある

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人の中には、幼少期からストレスフルな環境で育ち、身体的な不安や不快感に常にさらされてきた人が多くいます。喘息やアトピー、アレルギー体質、鼻炎、蕁麻疹、頭痛、腹痛、吐き気などの症状に悩まされ、身体的な不安に囚われてきた彼らは、死に対する漠然とした不安を抱え、人間の有限性を否定しようとします。

 

その結果、健康や食事に異常なまでに気を使い、潔癖で完璧な状態を求める傾向が強まります。しかし、ストレスや緊張が強まると、身体が過剰に反応し、胸の痛みや胃腸の過敏症状が現れやすくなります。また、これらの過度のストレスは、糖尿病、がん、心臓病、脳卒中といった成人病にかかりやすいとされています。

 

このように、彼らの身体と心は密接に結びついており、日々の生活がストレスや不安に満ちていると、その影響は身体の健康にも及びます。

35)皆の輪の中心に入って盛り上げ役に

 

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、身体の中にトラウマを閉じ込めているため、何かに拘束されたり、不快な状況でじっとしていると、次第に落ち着かなくなり、動きたくて仕方がなくなります。動かずにいると、身体がだるく重く感じたり、イライラが募るため、結果的に多動的な行動が現れやすくなり、疲れを感じやすくなります。

 

また、集団の中では脇役でいることに耐えられず、いたたまれない気持ちに駆られることが多いです。そのため、目立ちたい、突き抜けた存在になりたいという強い欲求が生じます。彼らは、なるべく皆の輪の中心に入り、場を盛り上げる役割を演じることで、自分を周りに認めさせようとします。こうして、他者を思い通りに動かすことが快感となり、それが自己肯定感を高める手段となるのです。

36)価値観やマイルールを押し付ける

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、心が未熟であり、身体の中には過去のトラウマが根深く残っています。そのため、嫌なことや不快な状況に対して非常に打たれ弱く、これを回避するために頭で考え、論理で自分を武装して問題を解決しようとします。

 

彼らは、自分の価値観や独自のルールを他者に押し付け、それに従わせることで自分を安心させ、心地よく過ごそうとします。しかし、他者から異なる価値観が持ち込まれると、それを自分に対する脅威として感じ、相手が間違っていると考えます。その結果、自分の価値観に共鳴する人としか一緒に過ごすことができず、異なる意見や批判に対しては耐えることができません。

 

このように、自分の内面の弱さを補うために論理と強制を駆使しますが、結果として人間関係において多くの摩擦や孤立を生むことになります。

37)解離が重篤な自己愛者は

解離傾向が強い自己愛性パーソナリティ障害の人は、自己の存在が揺らぐような根源的な死の不安や、身体への違和感に苛まれることがあります。このような不安から、鏡に映った自分の姿を何度も確認せずにはいられなくなることがあります。また、身体感覚が麻痺していくと、自分が何者であるかという自己感覚が曖昧になり、自分と他者との境界が次第に曖昧になります。

 

このような状態になると、内面的な満足感を得ることが難しくなり、他者や物質に依存して快感や満足を得ようとします。その結果、快感を求める行動が病的にエスカレートし、対象に対する執着が強まります。こうした行動は、自己の不安や空虚感を埋めようとする試みですが、根本的な問題を解決するには至らないことが多いです。

38)気分の浮き沈みが激しい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、気分が高揚しているときと落ち込んでいるときの差が激しく、その間を頻繁に行き来します。非日常的な空間に浸ることや、楽しいことを追い求めるのが大好きで、気分が良いときには、優しく相手に接することができます。

 

しかし、日常の雑務や疲れから気分がイライラしているときには、一転して尊大な態度を取り、相手をこき下ろすことが多くなります。このような気分の変動により、彼らの対人関係は不安定になりやすく、相手にとっては接しづらい存在となることが少なくありません。

39)親からの影響が色濃い場合は

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、しばしば親の影響を強く受けています。彼らは、損得勘定で結びついている夫婦のもとで育ち、親から「プライドを持て」「強く生きろ」「一番になれ」といったプレッシャーをかけられてきたことが多いです。このような育て方の中で、彼らは親の期待に過剰に応えようとする一方で、身勝手な親に対して反発するという二面性を持つようになります。

 

この二面性は、親の期待に従いながらも、内心では自分の意志を貫こうとする葛藤を生み出し、彼らの人格形成に大きな影響を与えます。このような複雑な背景が、自己愛性パーソナリティ障害の特徴的な行動や思考パターンに繋がっているのです。

40)ストレスフルで自律神経系の調整不全

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、不快な状況では、自律神経系の調整がうまくいかず、神経がストレスホルモンやコルチゾールに溢れ返っているため、ストレスフルな状態で生活しています。心と体が限界に達すると、抑うつ感やイライラ、焦燥感が増し、感情のコントロールが効かなくなるほか、原因不明の身体症状としても現れます。

 

このような状態では、疲労感を抱えており、その結果、身近な相手に鬱屈した感情をぶつけてしまうことが多くなります。こうして、誰かを犠牲にすることで自分の不満やストレスを解消しようとする生き方になりがちです。このような行動は、本人にとっても周囲にとっても負担が大きく、健全な人間関係を築く妨げとなります。

41)周りの反応が気になり、自分の思う通りにしたい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人にとって、身近な相手から必要とされていることや、大切に思われていることが非常に重要です。彼らは常に周囲の反応を気にしており、自分のことで頭がいっぱいになっています。そのため、相手の内面を理解したり、思いやる心の余裕がほとんどありません。

 

彼らは理想的な家族像を語ることがありますが、実際には心が未成熟で、自分が思い通りにコントロールできる関係を求めているに過ぎません。無条件に誰かを愛するという利他的な視点は乏しく、見返りを求めて、自分のために相手を愛しているふりをすることが多いです。こうした態度は、表面的には愛情深く見えるかもしれませんが、その根底には自己中心的な欲求があるため、真の親密さや共感を築くことが難しくなります。

42)神経質で場の空気が敏感

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、周囲の反応やその場の空気の変化に非常に敏感です。彼らは場の空気を良くしようと常に気を配り、周りを観察しながら過剰なサービス精神を発揮します。そして、皆の輪の中心にいたいという強い願望を抱いています。

 

しかし、一方で、場の空気を乱す人に対しては苛立ちを覚え、情緒が不安定になることがあります。彼らは神経質な性格であり、心の中では強い猜疑心を抱え、何事にも細部まで気を配ります。その結果、人の粗探しをしてしまいがちで、常に何かが満たされない感覚を抱いています。こうした内面の葛藤が、彼らの対人関係や自己感覚に影響を与え、しばしば不満や不安を生じさせます。

43)会社で頑張り、家では悪態をつく

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、外では良い顔を見せることが多く、特に会社では強い上昇志向を持ち、ポジション争いに精力的に取り組んでいます。そのため、仕事ではある程度の地位に就いていることが多いです。彼らは他者と自分を比較し、自分が上に立ち、下に多くの部下がいると、非常に満足感を得て、精力的に仕事をこなします。

 

しかし、仕事でエネルギーを使い果たした後、家に帰ると、家族に対する甘えからストレスを発散するために悪態をつくことがあります。家庭内では、パートナーに対して自分の思い通りに動いてほしいと強く望み、話が噛み合わないと苛立ちを感じます。その結果、指示やルールが次第に増え、パートナーを支配しようとする傾向が強まり、モラルハラスメントに発展することが多いです。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、外では成功を追い求め、内では不安やストレスを家族にぶつけるという二重の顔を持っています。そのため、家庭内での関係が悪化しやすく、深刻な問題に発展することがあります。

44)自分を凄いと思う部分と自信のなさ

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、表面的には自分を「凄い」と感じている一方で、その根底には深い自己不信があります。彼らは、自分の中にある嫌悪すべきエピソードや欠点に直面することに耐えられず、それを避けようとしています。日常生活では、他者の顔色や気持ちに非常に敏感に反応し、自分がどう思われているかを常に気にして警戒しています。

 

身体は常に緊張しており、情報処理が過剰になりがちです。それでも、その場の雰囲気を良くしようとしたり、自分が良く思われるように努力し続けています。彼らは頭をフル回転させて一生懸命に働き、自分は必要とされるべき人間であり、特別扱いされるに値すると感じています。

 

このような内面の葛藤と過剰な努力の結果、彼らは特別な存在として認められたいという強い願望を抱きますが、その裏には常に自己不信と不安がつきまとっています。

45)世間一般の人への敵意

子どもの頃から、親の身勝手な態度や侵害的な行為に対して、言いたいことを言えず、常に怯えや恐れ、混乱の中で過ごしてきました。親が傷つける存在であるため、やがて親からの愛情を諦め、自立して生きていけるほど強くなりたいと願うようになりました。

 

自己愛性パーソナリティ障害を抱える人の中には、このような過去の苦労から、親がいることを当たり前に思っている人々や、身勝手に生きている人々に対して深い憎しみを抱くことがあります。彼らは、自分が苦労してきた分だけ、他者の普通の暮らしや幸せに対して強い反発を感じることがあるのです。

46)見た目を気にするナルシスト

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、老いや衰えに対して強い不安を抱いており、若さや魅力をいつまでも維持したいと強く願っています。そのため、鏡を頻繁にチェックし、自分の顔の細部にこだわったり、姿勢を常に正したりしています。また、見た目にこだわり、良い車、スーツ、靴、時計などにも執着します。

 

さらに、スポーツジムに通い、男性は屈強な肉体を作り、女性は美しいスリムボディを目指して鍛えることが多いです。しかし、外見とは裏腹に、彼らの心は非常に繊細で、気が弱く、自信が持てません。子どもの頃から、気管支や皮膚、お腹が弱いなど、身体に弱い箇所を抱えていることが多く、虚弱体質に悩まされてきた経験もあります。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、外見を通じて自己価値を保とうとしながらも、内面では不安や自信のなさに苦しんでいることが多いのです。

47)良い方向に向けて努力したい

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、合理的な考え方を重視し、明快なコミュニケーションを通じて、周囲の期待に応えようと努めます。彼らは、協力し合って物事を良い方向に進めたいと強く願っています。しかし、実際には人とのコミュニケーションがうまくいかず、周囲から大切にされていない、理解されていないと感じることが多く、これに対して強いイライラを抱きます。

 

彼らは特に、自分が周りの人に足を引っ張られていると感じると、攻撃的な態度を取ることがあり、その結果、悪い面ばかりが目立ってしまいます。こうした反応は、彼らが本来求めている協力的で建設的な関係を築く妨げとなり、周囲との摩擦を生む原因となることが多いです。

48)取り巻きと行動し、無能なイエスマンを置く

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、孤独な時間に非常に弱く、他者から必要とされなくなると、気持ちが一気に落ち込みます。彼らは自分の価値を感じるために、誰かに必要とされたいと強く願い、そのために取り巻きを作って行動します。

 

周囲には、自分に従順で反論しない無能なイエスマンを置き、彼らを足がわりに使います。こうして、自分に敵対する勢力に対抗するため、仲間を集めて勢力を築こうとします。また、自分の価値観に従ってくれたり、情報を共有してくれる仲間と一緒にいることで、安心感を得ようとします。

 

このような行動は、自分の存在を確認し、孤独感を埋めるためのものであり、自己愛性パーソナリティ障害の人が抱える内面的な不安を反映しています。

49)対象を求める質が独特

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人の中には、他者も自分と同じようなものの見方をするのが当然だと考えている人がいます。彼らは、自分と同様に、先回りして対処し、正しい答えや選択肢を見つけることが当たり前だと思い込んでいます。このため、彼らの考え方や対象へのアプローチは独特であり、世間一般の感覚とはしばしばズレがあります。

 

そのため、他者が自分と異なる見方や行動をすると、彼らはすぐに気分を害してしまいます。そうした不満が積み重なると、我慢が限界に達し、次第に暗い気持ちになり、イライラが募ります。そして、悪態をついたり、投げやりな態度を取ったりと、攻撃的な行動を取るようになります。

 

このように、自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、他者との違いを受け入れるのが難しく、それが対人関係における大きな摩擦を生む原因となっています。

50)高い理想を持ち、完璧主義

自己愛性パーソナリティ障害を持つ人は、等身大の自分が無力であると感じるリスクを常に抱えていますが、一方で非常に高い理想を持ち、細部にまで目が行き届き、何事も完璧にしようとします。彼らは、達成が難しい目標を掲げ、それを追い求める傾向があります。

 

仕事に対しては、強い有能感から向上心を持って取り組みます。しかし、調子に乗って自分のやり方を押し通すうちに、職場の上司や部下との関係に軋轢を生むことがあり、また、会社の組織に縛られることを嫌う傾向もあります。こうした状況が積み重なると、次第にストレスを感じ、職場を転々とすることが多くなります。

 

中には仕事が非常にできるタイプの人もいますが、仕事がうまくいかない人にとっては、どれだけ努力しても不完全な結果が積み重なるばかりです。その結果、理想と現実のギャップに苦しみ、ひたすら努力し続けても思うように成果が出ない、厳しい生活を送っているかもしれません。

 

トラウマケアこころのえ相談室

更新:2020-06-24

論考 井上陽平

 

◇関連記事

▶HOME 

▶ネット予約

▶お問い合わせ

▶自己愛性パーソナリティ障害の子どもの頃

▶自己愛性パーソナリティ障害の末路

▶自己愛性パーソナリティ障害の接し方

▶自己愛性パーソナリティ障害の治療法

▶自己愛性パーソナリティ障害の無関心・過敏型

▶自己愛性パーソナリティ障害の完璧主義

▶自己愛性パーソナリティ障害の臆病さ

▶自己愛の病理とモラハラ

▶自己愛と快楽主義的性格