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自己愛性パーソナリティ障害の接し方


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自己愛性パーソナリティ障害とは


自己愛性パーソナリティ障害の人(自己愛性人格障害)は、身体の中にトラウマというハンデがあり、実際は、無力な部分を併せ持つために、ありのままの姿で受け入れられず、仮面を被り、偽りの姿でいます。病的な自己愛は、トラウマや神経発達の影響から、周りのことよりも、自分のことばかり考えてしまう状態にあり、少しでも優位に立って、自分の思う通りに進めていきたいと思っています。彼らは、相手よりも、優位に立っていないと、気持ちが落ち着かなくなり、その場にいられなくなります。普段から、自分を脅かすものを排除したり、想定外の事態を避けたりして、自分をトラウマの脅威から身を守っています。

 

自己愛性パーソナリティ障害の人は、この世の中に不信感があり、安心感があまり育っていません。彼らは、自己存在が希薄になっていて、その場その場を生きて、一貫性に乏しく、利己的で、共感性の欠如が見られて、自意識が過剰です。相手の視線や反応には敏感ですが、相手の内面までは理解しようとせず、相手の立場に立って物事を考えられません。そのため、関わる相手は利用されるだけされて捨てられるかもしれません。

 

基本的には、自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分のことが一番可愛く、自分に甘く、自分の快感や楽しさを追求しており、他者を不当に利用して、優越的な地位にのし上がることを考えています。また、無力な自分を曝け出したくないために、常に警戒し、人前で恥をかくことを大変恐れています。他者に良く思われたいと思っており、素晴らしい自分でいるために、賞賛を求めて、相手の顔色をとても気にしています。さらに、対象を求める質が病的で、自分の誇大な理想を投影して、相手に完全性を求めており、自分の思い通りにいかなくなるとイライラして、相手のせいにします。そして、自分に反した予測不能なことをされるのが嫌で、細かいところまで気にしてしまう性格のため、関わる人は疲れていきます。あとは、一番強い相手には、媚びを売り、猫をかぶる一方で、弱い相手には、怒りをぶつけるか、コントロールして自分の万能的な自己像を構築していきます。

 

自己愛性パーソナリティ障害から回復するには、平穏な日々を過ごすことです。社会人の場合は、仕事の激務や責任から解放されて、社会の中で成功していくことができれば、性格が丸くなっていくでしょう。

自己愛性パーソナリティ障害者との接し方19項目

1)自己愛と恋愛すると


自己愛性パーソナリティ障害の人は、居場所のなさや寂しさに耐えれないので、秘密事が多く、平気で浮気するタイプか、特定の相手に執着するタイプに分かれますが、狡賢く、平気で嘘をつき、その行動についての罪悪感や罪の意識がほとんどないと言われています。彼らは、恋人を作るときに、先回りをして、相手の幻想を全面的に肯定していき、その場の最適な方法を取って喜ばそうとするので、相手の懐に入るのが上手です。

 

自己愛性パーソナリティ障害の男性は、初対面が好印象であることが多いです。彼らは、自分が優位になるように、紳士的で誠実性があるかのように見せるため、最初のうちは良好な関係が続きます。しかし、恋人との関係において、不満や不快感が高まってくると、自分みたいに気を使えないことに腹を立てたり、期待に応えてくれないと怒鳴ったりします。価値観の不一致が段々と大きくなると、幻想が脆くも崩れていって、冷たく当たったり、あら探ししたりして、攻撃してくる回数が増えてきます。また、彼らは、恋愛において見た目重視で、相手が綺麗でないと受け入れられず、美醜にこだわり、セックスのシチュエ―ションで気持ちを高め、自分を元気にします。裏と表の顔を使い分けながら、相手に見返りを求めて、自分のために相手を共感しているふりや、愛しているふりをしますが、本当に他者を愛することができません。また、複数の相手と関係を持っていることもあり、常に有利な立場に居ながら、相手を支配下において、人間関係をコントロールしています。

 

自己愛性パーソナリティ障害の男性は、誇大な自己像を保つために、相手を加害的でモノのように扱い、傷つけていることに対する罪悪感が薄いです。恋愛のパートナーには、完全性を求めており、自分の思い通りに動いて欲しくて、いい相手を連れ歩くことで自分を満たします。また、自分とパートナーを比較して、自分が上に立つことで気持ちを楽にさせます。そのため、支配ー服従関係に陥りやすく、相手は不幸になりやすいです。

2)自己愛と結婚すると


自己愛性パーソナリティ障害の夫は、家族というものに幻想を抱いており、理想的な家族を築くために、その期待に応えられない妻や子供を道具やアクセサリーのように扱います。また、自分の価値を高めたくて、職場や社会活動に一生懸命になり、外ではいい顔を見せて、成果を出そうとします。彼らは、不安や警戒心の強さから、物事を先読みする癖があり、先手をうっていき、子どもやマイホームに対してこだわりが強く、自分の計画通りに人生を進めていきたいと思います、その一方で、言いようのない不安感があります。仕事の量や経済状況、家事、育児、健康などで不満が高まり、ストレスが溜まっていくと、妻へのあら探しが始まり、相手を馬鹿にすることを言ってしまいます。

 

家の中では、不快に感じることが多く、強迫性の症状から、家族を巻き込むことが多いです。自分独自のマイルールがたくさんあり、それらを破られるとすごくストレスがかかるため、妻はそのルールを従うように仕向けられます。また、家庭内のルールに細かいことまで目について、家事や育児をちゃんとできない妻にイライラすることがあります。中年期にさしかかり、人生が停滞したり、体に不調が出たりすると、長時間の説教や多弁で自分のことばかり話したり、無視や威圧的な態度を取ります。

 

結婚生活が続いていくと、妻に対しての共感性や愛情もなくなり、一人前の人間として扱わなくなるかもしれません。家のことは極力何もしたくなくて、自分が快適に過ごせるかどうかが重要で、好き勝手なことをしています。妻や子どもから、自分が必要とされていないと感じると、外で遊び始めて、不倫する人もいます。また、妻や子どもに自分の感情をぶつけられない場合は、お酒に逃げるとか、遊び相手を探すなど、別な依存先を見つけようとします。お金の管理は厳しく、自分のためにお金は使いますが、パートナーにお金を使われるのは無駄で、細かくチェックします。

 

自己愛性パーソナリティ障害の妻は、子供を道具やアクセサリーのように扱います。キャリアを求めてとか、女として輝きたいと思っており、しかし、自分の思うようにいかない鬱憤を子どもに晴らします。両者とも外面は善人を装い、他者には親切に振る舞って、注目されて、賞賛が得ることが生きがいになっています。

 

自己愛性パーソナリティ障害のパートナーは、ハラスメント行為を受けながらも今まで一生懸命やってきたので、関係を切り離すことができず、共依存になることがあります。また、相手のどうしようもなさに途方に暮れ、こんな人とずっと一緒に生きてきた、あるいは生きていかなければならないことに絶望します。

3)DVやモラハラの影響


自己愛性パーソナリティ障害の人は、もう二度と酷い目にあいたくないから、常に警戒して、境界線を設定しています。周りの人の反応が気になり、仕事が激務で疲労したり、強迫的な傾向から作業量が増えたり、疲れた分だけ、身近な家族に当たり散らします。彼らは怒ることで相手を思う通りに動かし、家族は怒らせたくないから言うことを聞いてしまう悪循環になります。家庭の中で、自己愛性パーソナリティ障害の人から、DVやモラルハラスメントが続くと、パートナは一緒にいることが苦痛になり、精神的にも肉体的にもどんどん疲労していきます。本来安らぎの場であるはずの家庭が相手を責めて罵るだけの場になり、気が滅入ります。パートナーは、うつや不眠、めまい、頭痛、腹痛、吐き気など体調が崩れて、様々な症状が表れます。DVやモラルハラスメントを減らすには、自己愛性パーソナリティ障害の人が怒っても、思い通りに動かないようにします。我慢するのではなく、必死に抵抗して、怒っても得にならないこと、怒れば損してしまうような関係性を作っていきましょう。

4)身体と怒りのメカニズム


自己愛性パーソナリティ障害の人は、生活全般のストレスや緊張が強く、身体はリラックスしていきません。嫌悪するものに対しては、身体が敏感に反応し、もの凄い不快感になり、傷つきやすいメンタルを持ちます。一般的に、トラウマの影響により、副交感神経の働きが弱く、安心感が育っていません。子どもの頃から、サバイバルモードでいたために、他者から拒絶されたり、否定されたりすると、精神的苦痛を感じ、瞬間湯沸かし器にように怒りの沸点が早く、怒りが収まるまで時間を要します。そのため、通常の人よりも、警戒心が過剰で、新しい変化を恐れていますが、自分を無条件で受け入れてくれるような空間を求めています。しかし、彼らは、安心感や安全感を求めて、周りを巻き込んでいくので、人間関係がギクシャクしやすいです。

 

家庭内では、自己愛性パーソナリティ障害の人がパートナーに対して、自分を大切にしていないと感じたり、自分の思った通りにしてくれないことが潜在的脅威になります。彼らは、普段から不快に感じることが多くあり、自分が脅かされたり、想定外のことが起きたりすると、身体に戦慄の衝撃が走り、筋肉は硬直し、頭には血がのぼり、怒りの感情に支配され、脅威を遠ざけようとする防衛が働きます。不快感が過剰な場面では、交感神経の働きが亢進し、身体が収縮して苦しくなるので、無意識のうちに縮まったものを拡げたくて、マウントを取るような態度を取るか、自己愛憤怒を起こすかして、周りを圧倒しようとします。

 

自己愛性パーソナリティ障害の人は、辛い気持ちになったら自分でどうすればいいのか分からなかったりします。苦痛から激怒を引き起こす場面では、怒りの感情をうまく処理できず、後先の人間関係を考えず、その怒りを対象にぶつけます。怒りの感情のままに振る舞い、相手を罵り、正論を振りかざして、身体の中に溜まっている爆発的なエネルギーを放出して、自分を楽にします。一方で、恐怖や戦慄が走った際、怒りの感情に支配されないように、先手先手を打って、人を操作し、周りを自分の思うように動かそうとします。このような身体のメカニズムにより、パートナーはDVやモラルハラスメントを受けることになります。

 

このような関係性を変えていくなら、パートナーの方は、今までの降り積もった感情を一度リセットする必要があります。先ほど書いた通り、彼らが怒っても得をしないような関係性を作っていくことが必要です。二人の緊張感が強まる関係性や、お互いが脅かし合っている無意識の表情や言葉、態度を自覚します。自己愛性パーソナリティ障害の人は、怒りのメカニズムを理解して、身体の痛みや不確実性に耐える訓練を行い、感情の赴くまま行動するのではなく、自分の不適応な行動パターンを意識したうえで生活します。また、相手を巻き込まなくていいようにするため、強迫観念と向き合い、自他の区別をしっかりつけます。

5)自己愛の行動パターン


自己愛性パーソナリティ障害の人は、身近な人の気配を感じると、警戒して、身体が緊張し、頭の中でアセスメントします。対象に嫌悪感があると、筋肉が硬直して、痛みや不快感など強い生理的反応が起きます。このような身体的なハンデから、通常生きるために必要なストレス耐性が弱く、不安や焦燥感に駆られやすく、短絡的に快楽を求めたり、怒ったりする行動が見られます。最悪の場合は、自分の感情をコントロールできなくなり、自分が自分であるという感覚が消えてしまうこともあります。

 

彼らは、一緒にいる人から大切にされていないとか、必要とされていないように感じると、強い不快感から、身体の中にストレスホルモンに溢れ返るため、闘争スイッチが入るか、苦痛を感じるか、投げやりな態度を取るか、自分の世界に入り込みます。また、長い間、不快なところに留まり続けると、気分が落ち込んで、無力や絶望の状態に陥ります。

 

普段から、自分を元気にするために、非日常空間にハマり、楽しいことを探しに行くことが大好きです。彼らが、パートナーに対して求めていることは、お互いを高め合えるような関係性や、良いものと悪いものの価値観の一致、穏やかな時間などです。パートナーの方は、彼らが不快な状況に耐えられないことを理解し、そういうところに長期に渡り、留まらせないように気を使ってください。

6)自己愛の思考パターン


自己愛性パーソナリティ障害の人は、身体の中にトラウマの過剰なエネルギーを閉じこめているために、不快すぎる状況が続くと、じっとしていられなくなり、ソワソワ、モヤモヤなど焦燥感に駆られて、動きたくなります。そして、戦うことも逃げることもできない場面になると、胸が苦しくなり、眉間にしわがより、手足は冷え、苛立ち、パニック、考えがまとまらない、凍りつきが起きます。身体が凍りついてしまうと、頭の中が緊急事態モードになり、ネガティブな考えがグルグル回ります。

 

彼らは、ストレスのかかる場面では、何かが差し迫ってくるような圧迫感があり、きつくなるため、その場その場で最適な解決方法を考えたり、自分に都合の良い筋道を作り出したりすることに長けています。そして、頭の中は、自分を論理で正当化し、いつも自分の言い分は正しく、自分の正論に固執します。人生上で失敗することがあっても、いつも誰かのせいにして終わります。

 

このような特性があるため、病的な自己愛が強い人ほど、不快な状況を避けるために、先手先手を打ち、その場その場で考えて、自分の主張を一方的に押し切ることで、問題を解決しようとします。彼らは、問題解決能力に長けているので、自分はすごいと思い上がって、相手を見下したり、うまくいかないことがあれば、全部他人のせいにして、自分は悪くないと自己肯定します。

7)自己愛の完全主義


自己愛性パーソナリティ障害の人は、身体の中に痛みが刻み込まれているために、1歩間違えると、無力な自分に陥ってしまいます。そのため、用心深くなり、完全主義の潔癖症で、神経質な性格です。生活空間の中で、物の置き場所や家具の配置、戸締り、ほこり、菌、ウィルス、鋭利な物など、非常に細かいところまで気にして、完璧にしていないと不安になり、落ち着かなくなって、苛立ちが出ます。また、パートナーの見た目の形、髪型、目の形、眉の形など綺麗でないと受け入れられません。さらに、表情、スタイル、服装、仕草など細かいところまで見ていて、美醜にこだわります。

 

彼らは、自分とセンスが合うかどうか、価値観が合うかどうかを考えて、付き合い続けるに値するか判断しています。また、悪いものや不確実性なものを受け入れづらく、常に安全・安心、実益を求めており、損得勘定や目的に沿って動きます。パートナーには笑顔や穏やかでいることを強要して、いいつけやルール通りにコンピュータのように動いてもらいたいと思っています。

8)自他の区別の無さと集団性


自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の身体に安心感がなく、相手の感情がもろに入ってきたりします。そのため、自他の区別があまりなく、相手も自分と同じような考え方をしていると思うと安心になり、相手が自分と価値観が違うと痛みになります。そして、相手を自分の思い通りに動かすことに快感を得て、周りを巻き込んで気分を紛らわします。また、自分とは違う他者に合わせていくことがきついので、自分がリーダーになって集団を仕切ろうとします。

 

基本的に、集団場面では、周りに期待されていると感じて、話術を駆使し、その場の盛り上げ役になります。人によっては、自己中心的で自分の話したい事ばかりを話して、自分より下の者をおくことで、自分の価値を高めます。一方、すっきりしたコミュニケーションをしたいため、その場を盛り下げる奴や空気を読めない奴、自分に敵対してくる奴が嫌いです。リーダーになっているときは、生き生きとしていますが、脇役のときは、そんな自分を受け入れられず、オドオドして小さくなります。

 

彼らは、集団を自分の手足のように動かそうとして、先手を打ち、巧みな会話をして、自分の価値に沿わない者には敵意を持ちます。また、敵対グループを作り、仲間で団結して、仲間意識や絆意識をアピールして、リーダーになっていきます。一方、自分は素晴らしいという誇大妄想を持っているため、チームプレーが苦手な場合も多く、外から見れば、自己中心的な行動に見えます。

9)相手を鏡のように使う


自己愛性パーソナリティ障害の人は、本来危険でないものまで脅威として捉えやすく、一方で自己存在感が希薄なために、相手を鏡のようにして自分を映し出します。こちらが優しく、笑顔で共感的に接すれば、彼らの心は楽になっていき、穏やかに過ごすことができます。こちらが誉めれば、彼らの自信は深まり、とても喜びます。こちらが強気に出れば、彼らは、脅威として察知して、攻撃を受けたと捉えます。こちらが嫌えば、彼らも嫌いになり、トラウマを植え付けてこようとします。こちらが弱みを見せれば、彼らも、強がる必要がなくなり、等身大の自分を見せてくるようになります。自己愛性パーソナリティ障害の人が成長していくには、等身大の自分を育てていく必要があります。

10)自己愛からターゲットに


自己愛性パーソナリティ障害の人は、理想化された対象との幻想的な一体感を求めており、それが叶わないと、胸が苦しくなり、無力化して、自分自身を保てなくなる不安があります。そのため、理想化された対象をめぐるポジション争いでは、先回りして、先手を打ち、負けないように頑張り、周りをコントロールしようとします。

 

彼らは、競争社会の中で、自分が不利になると、敵を作って、ライバル視します。自分が脅かされる状況において、ずっと考え事をして、ライバルのイメージを下げるために、ネガティブな要素を植え付け、批判し、マウンティングを取ってきます。ターゲットにされた方は、細かいミスまで指摘されたり、仕事のミスを大勢の前で注意されたり、事実とは異なった情報を流されたり、しつこく付き纏われたりして、ろくなことがありません。彼らのターゲットになる方は、虐待やいじめ、パワーハラスメント、モラルハラスメント、セクシャルハラスメント、アカデミックハラメントを受けることになり、精神的に追い詰められていきます。

 

そして、自己愛のターゲットにされた被害者は、無表情になり、うつや不眠、情緒不安定、体調不良、対人恐怖、解離などの症状を呈して、生きる屍のような状態になることもあります。また、なかなか誰にも相談できず、解決の糸口が見つからないまま、不幸な運命を辿りがちです。彼らのターゲットにされた場合は、必要以上に関わらないようにして、身近な存在から遠く離れた存在になりましょう。また、自分の境界を高く設定して自分を守るか、無視し続けるか、八方塞がりな状況にいるなら逃げたほうがいいです。

11)自己愛と言い争うこと


自己愛性パーソナリティ障害の人とは、言い争うことを避けた方が無難です。彼らは、子どもの頃から、過酷な環境で育っており、間違った親のもとで厳しく躾られ、押さえつけられるような体験をしてきて、理不尽な目に遭ってきました。そのため、彼らは、支配されることを恐れており、生き延びるためには、彼らなりの正論があります。

 

彼らは、通常の人たちよりも、相手の悪い面に耐えれなく、感情の浮き沈みがあり、猜疑的で細かいところまで気にしているのが特徴です。また、話し相手の矛盾を突くのが得意で、自分の主張を振りかざし、正論を押し通そうとして多弁になり、早口です。話し相手が、自分のことを大切にしてくれると気持ちが良くなります。しかし、話し相手が自分を必要としないとイライラします。相手が自分を批判しているように感じて、自分を脅かす存在に見えてしまうと、そのまま目つきが変わる過覚醒の闘争スイッチが入ります。

 

自分が不利になり、闘争モードに入ると、相手の言ったことに反発し、マウントを取って怒ります。そして、物事を白黒はっきりさせて、自分が納得するまでやらないと、気持ちがスッキリしません。その結果、自己愛性パーソナリティ障害の人と言い争う方は、実りのある議論にならないばかりか、人格否定されて、おまけに彼らの中身の薄っぺらさや感情の欠落に気づくことになり、時間を無駄にします。酷い場合には、威圧的な態度を取り、一晩中説教され続けることもあります。

12)会社組織の中では


子ども時代に家庭内で感じていたことを、会社組織の中でも同じことを繰り返します。自己愛性パーソナリティ障害の人は、向上心が高く、キャリアアップを望んで、合理的な思考のもと活動します。仕事や人間関係がうまくいって、周りをコントロールできているときは、有能感を持ち、調子が良くなります。闘争心が強い人ほど、自分の思う通りに動かすことに長けていて、実績や結果を残します。仕事では、あらゆる想定をして、こういうケースではこうしようとか、様々なプランを立てます。仕事で責任やプレッシャーを抱えて、追いつめられながらも、与えられた課題を解決していき、役職を任されるようになり、責任ある立場につくかたも多いです。

 

一方、調子に乗っていくうちに、仕事が手に負えなくなると、気分が落ち込みます。また、仕事に一生懸命取り組み、細かいところまで見ることができますが、段々と周囲の人間との間に軋轢が生じて、仕事を辞めてしまうことがあります。会社組織の中で納まりきらない人は、自営業を展開していきます。闘争心より恐怖心が強い人は、人間関係に失敗を繰り返し、仕事や人間関係が長続きせずに、不幸になりやすいです。

 

13)自己愛の負の感情の大きさ


自己愛性パーソナリティ障害の人から、嫉妬されないようにしたほうがいいです。彼らは、相手の容姿や服装、能力、育ちの良さなどに憧れる一方で、さまざまなことに妬み、羨み,不満に思います。そして、過去にもの凄く傷ついた屈辱感を持っており、些細なことであっても、その部分が刺激されると、もの凄く傷ついて、無意識のうちに相手を傷つけたくなり、危険な行動に走ってしまうことがあります。ターゲットにされた人は、トラブルに巻き込まれて不幸な運命を辿ります。

14)自己愛者と接する事の注意点


自己愛性パーソナリティ障害の人は、自己中心的で、狡賢く、自分のことしか考えていなく、相手を本当に思いやることができません。彼らに接する方は、出来ることと出来ないことをはっきりさせて、何かをするときに無理してまでする必要はありません。一生懸命に何かをやってあげても、見返りはほとんど返ってきません。また、彼らはどんどん厚かましくなっていき、要求のレベルが上がっていきます。そして、相手を自分の手足のように思っているので、自分の思う通りに動いてくれないと怒り出すようになります。

15)自己愛から逃げる勇気


自己愛性パーソナリティ障害の人と長時間関わると、疲れ切ってしまうかもしれません。毎日、顔を合わせなければならないなら、ボロボロになる前に逃げ出すことも勇気ある行動になります。自己愛性パーソナリティ障害の人と関われば関わるほど、不当に利用されていく場合には、心や体の病気を患ってしまって、自分の運気を下げることになります。本当の自分の幸せを考えると、病的な自己愛を持つ利己的な人よりも、利他的な人と共に過ごした方が断然良いでしょう。

16)自己愛性人格障害への対処


健康的な自己愛を持つ方は、社会的な交流のなかで、自分の安心・安全感を獲得して、自分を大切に思います。一方、病的な自己愛を持つ方は、社会のシステムのなかで、自分を脅かすものたちとの闘争を経て、自分の問題をひとりで解決し、安心感を獲得して、自分に価値があるように思います。 そのため、自己愛性パーソナリティ障害の人は、他者と協調するよりも、負けず嫌いで、勝ち負けにこだわります。パートナーの方は、彼らのトラウマにまみれた闘争の歴史をしっかり聞いてあげて、尊重していく必要があります。あとは、生活全般のストレスと緊張を減らしていくと、落ち着いた生活を過ごせるようになります。

17)自己愛性人格障害の克服


普通に彼らと接していても自己愛性パーソナリティ障害の人を変えることはなかなかできません。もし彼らを変えようと思うなら、彼ら以上に強い個性を持ち、自分の世界観をしっかり持ちましょう。彼らの思い通りに動くのではなく、逆に彼らに影響を与えられるようにしましょう。また、彼らが憧れるような強く正しい人間になるか、理想的な人間になれるかどうかです。

 

人格の変容には、彼らが理想化した対象に対して、闘争モード(自己愛憤怒)に入ることで、傷つけてしまうことが起きます。そのとき、理想化された対象の方が彼らに対して、大切にしてあげられなくてごめんねという言葉をかけたり、闘争モード(自己愛憤怒)を引き起こした原因は自分の方にあるからと、自分の非や弱点を認めることが重要なポイントになります。

 

そうすることで、自己愛性パーソナリティ障害の人は、理想化した対象を傷つけたことへの罪悪感や自責感、悲哀、償いの気持ちでいっぱいになります。そして、ふたりの関係(良い自己と理想化され対象)は、バッチリと当てはまるようになるので、対象を求める質が変容し、新しい行動が獲得されていって、自己愛性パーソナリティ障害が良くなります。

18)自己愛と仲良くなる方法


自己愛性パーソナリティ障害の人は、100%の安全や穏やかに過ごせる場所、誰かに必要とされること、実益を求めています。また、一心同体的な価値観の一致を求めています。安全や実益を求めているため、お金にケチな場合が多くて、プライドの高さから、自分がお金を使う分にはいいのですが、パートナーに勝手にお金を使われるのが嫌で、細かいところまでチェックします。

 

このような特性があるので、パートナーの方は、彼ら以上にケチになった方が関係はうまくいきます。また、彼らは、穏やかな場所を求めているため、パートナーの方は作り笑顔でもいいので、笑顔でいたほうが良いでしょう。彼らが仕事から帰ってきたときは、喜んで元気に迎えてあげてください。食事のときなどは、お話をしっかり聞いてあげて、価値のあることを情報交換できたらいいですね。また、疲れやすい体質なので、ひとりきりでいたいときには、監視せずに、そっとしておいてあげてください。

 

自己愛性パーソナリティ障害の人の身体は、身近な人の気配により、肩が上がり、首が固く、眉間やお腹に力が入ってしまいます。パートナーは、近くにいる存在になるので、怒ったり無表情だったり、無視したりすると、彼らに良くない刺激を与える存在になってしまいます。そのため、パートナーの方は、家事をやれるだけやった後は、自分の機嫌が良くなることを第一優先に考えて、身体をリラックスさせることを心がけましょう。彼らがややこしいことを言い出しても、話半分で聞きながら相槌を打っていたらいいと思います。

 

自己愛性パーソナリティ障害の人は、脅威を遠ざけたいので、部屋の家具の配置など、安全性を考慮したものを一緒に考えていくと良いと思います。刺激が多すぎて疲れてしまう場合には、シンプルな暮らしをしましょう。 また、部屋のホコリや菌、ウィルスを気にする潔癖なところがあったり、生活音が気になったりする場合も多く、パートナーは彼らの特性を理解したうえで関わる必要があるでしょう。

 

彼らの背後には、トラウマによる過緊張や焦燥感、闘争状態の問題があり、子どもの頃から、不安や危機を感じてきたからこそ、自己愛が病的に肥大化していることを十分理解してあげて、自他の区別をしっかりつけましょう。そして、彼らが緊張・警戒から、さらに追い詰められて、身体が委縮していかないように気をつけながら、たくさん良いところを探してあげて、褒めてあげることが重要です。

 

パートナーの方は、自己犠牲的に振る舞うのではなく、自分の個性や感情、思ったことをしっかり伝えていったほうが良いです。そして、肩の力を抜いて、くつろいだ状態で関わっていければ、相手も少しずつ安心できるようになります。自己愛性パーソナリティ障害の人があなたを尊敬するようになれば、永続的に良い関係を築けるでよう。

19)その他


自己愛性パーソナリティ障害の人は、小さい時から、ありのままの姿でいられなく、おとなしく暗い自分は嫌なので、仮面を被り、自分を作っています。彼らに接する方は、自分も相手も安心できて、穏やかに過ごせる環境を作ることが重要です。また、自己愛性パーソナリティ障害の人は、内なる子どもの部分が理不尽な相手に捕まえられて、不条理な目に遭わされ、無力に打ちのめされた体験をしているかもしれません。そして、自分だけの使命を持って孤独に戦っているという視点を持てれば、関わり方を変えることができるかもしれません。

 

最初のうちは、彼らの環境を調整しながら、エネルギー量の調整とストレスの原因を取り除くことが求められます。また、彼らに接する方は、共感的に波長を合わせていくことにより、彼らの断片化した自己がまとまりを帯びていくことに役立ちます。さらに、瞑想やヨガ、ダンスなどのエクササイズに取り組むと、身体内部や精神内部にも注意を向けていく練習になります。身体の中の流動性をじっくり味わいながら、心身を鍛えて、固い部分や弱い部分を解きほぐしていき、生理機能や自己調整能力を強化していくのが良いでしょう。

20)瞑想による神秘的体験の変容


自己愛性パーソナリティ障害の人の心理療法では、従来の対話のみのカウンセリングは、全部表面で滑ってしまって、心にも響かなくて、改善されないまま終わることになるかもしれません。当相談室では、トラウマの種類によって違いますが、本人に絶望や無力な状態に向き合ってもらい、最も堕ちた状態に入ってもらって、そこから反転させることにより、神経システムが平衡状態に戻り、穏やかな性格に変わるという治療を行います。

 

瞑想により、望みのなさや悲しみ、取り返しのつかない恐怖を思い浮かべていき、身体の反応を見ていきます。そして、地獄の最下層の凍漬地獄に辿りつくと、身体と心に反応が起きて、それらを体験しつくすと、天国への階段を昇ります。その過程で、息苦しく、血の気が引いて、鳥肌が立って、涙が溢れて、手足が震えて、温かいピリピリとした波に包まれるような体験をされるかもしれません。

 

最終的に、温かいものが両腕や両太もも、身体の中に入ってくるかもしれません。また、手足が膨らんで、ほっぺも膨らんで、首と肩がリラックスして、お腹の中が熱く柔らかい感じがするかもしれません。このように身体の内側から変化を起こし、生きた心地を取り戻すようなセッションを繰り返して、新しい自分に生まれ変わることを目指します。

 

トラウマケア専門こころのえ相談室

更新:2020-06-24

論考 井上陽平 

 

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