トラウマがある人の特徴と接し方

▶トラウマがある人の特徴と接し方

 

発達早期にトラウマがある人は、トラウマという過剰なエネルギーが身体のなかに蓄積されています。そのため、些細な刺激に対しても、身体は過敏に反応しやすく、外の気配に警戒していきます。感覚過敏から、頭の中は、快か不快かをアセスメントしていくようになり、快刺激は私は人間である状態にしてくれて、体調がよくなります。しかし、不快刺激に対しては、原始的な神経が働き、私は私でなくなる状態にするため、体調が悪くなります。ですから、彼らは、快刺激に接近するようになり、不快刺激に対しては、回避するようになります。しかし、どうしても回避することができない場合は、闘争・逃走モードのスイッチが入るか、身体の方が慢性的に麻痺していきます。快を求めて、不快を避けるのは、通常の人間の反応ではありますが、発達早期に過酷な体験を負った人ほど、その傾向が顕著に現れます。

 

①相手のペースで

トラウマがある人は、自律神経系の調整不全から、感情や自己調整機能に障害があり、自分で自分をコントロールできずにいるため、攻撃的になって相手を罵ったり、人に迷惑をかけてしまうことがあります。そのため、自分を責めていますが、人に尽くして、人のために役立ちたいという気持ちがあります。また、一つのことに注意を集中して頑張りすぎる傾向があるので、過剰に覚醒(テンションが上がりすぎて)していくと、動揺や不安が湧いてきて、イライラするとか、途中でエネルギーが切れを起こしてしまって、体調不良が起きます。ですから、傍にいてサポートする人は、なるべくトラウマを負った人のペースに合わせていき、彼らが自発的に行っていることに対しては、その行為に身を委ねていきましょう。また、彼らが自分の身体の状態に気づかず、無理をしすぎているときは、休むように声をかけましょう。

 

②ある出来事に対する解離反応

トラウマがある人が怖がったり、息苦しそうにしたり、ぼーっとしたり、身体が麻痺したり、凍りついていきそうなときは、解離が見られるときです。彼らは、そのとき苦痛に感じているので、これからはそのような出来事を避けるようにしてください。

 

③笑顔でいる

子どもの頃から、トラウマを負っている人は、相手の表情を見ると、怒っているように認知してしまう傾向があります。また、相手の言った言葉を否定的に捉えてしまうことがよくあります。そのため、隣にいる人が無表情でいると、怒っているように捉えられてしまう危険性があります。傍にいてサポートする人は、なるべく彼らの前では笑顔でいるようにして、笑顔で迎えてあげましょう。

 

④付き合い方

解離性症状がある人は、その時の人間関係で、自己感覚が増したり減ったり、体調が良くなったり悪くなったりするので、なるべく自分を誇張させて、存在感をアピールし、積極的にリーダーシップを発揮して、自分の思い通りにやりたいタイプがいます。一方、人間関係に消極的で無関心なように見せて、他者に静かに従うタイプがいます。リーダーになりたいタイプは、自分の思い通りにやっているときは、生き生きとした感覚で過ごすことができます。ただし、人に合わせることが苦手で、自分中心でやらないと気分が暗くなって、息苦しくなります。静かに従うタイプは、何が何でも負けたくないとか思っていなくて、自己主張の激しい人をみて引いています。

 

⑤同調傾向

トラウマがある人は、警戒心や過敏性が高く、身体の方が勝手に反応したり、制限がかかったり、体調不良を起こしたりして、他の人と比べて自分がずれているように感じています。そして、感情をコントロールできず、人間関係にことごとく失敗している場合があります。そのため、自分は変であるとか、自分が劣っているというネガティブな自己イメージを持っていることがあります。彼らは変なことがバレないように、失敗することを恐れて、相手に過剰に同調しようとする傾向があります。そして、あなたの行動まで真似ようとするかもしれませんが、温かく見守ってあげることが大切です。

 

⑥こだわりが強く、苦手なことが多い

トラウマがある人は、緊張や恐怖が強くなる場面では、身体のある部分が固まり、身動きがとれなくなり、正常な行動を妨げられることがあります。無意識のうちに、体は過去のトラウマが再現されているように感じて、原始的な神経の働きにより、体調不良を引き起こします。そのため、ある場面で怖いと取り乱したり、感情的になったり、頑固にある行動を取らなかったりします。例えば、電気を消して寝ることや暗闇を非常に恐がります。また、歯医者に行くことや予防注射を受けることとか、朝の朝礼や学校の行事で集団が交わる場面では、身体の方が危険を感じて、体調に問題が出てきます。そのため、皆と同じ行動を取ることが納得できず、集団場面に参加したがらず、特に身体を固定されて縛れることを極端に嫌がり、反抗的な態度をとる人もいます。彼らのこだわりの裏には、発達早期のトラウマが隠れている場合が多く、集団場面に馴染めませんが、傍にいてサポートする人は、彼らの特性に合わせた環境作りが必要になります。

 

⑦言葉の使い方

トラウマがある人は、人間関係にことごとく失敗している可能性があり、人からぶつけられる言葉に恐怖して、心の中は傷ついてきました。彼らにとって、言葉は刃物のようなもので自分を胸を刺すように感じるときがあります。そして、心ない言葉一つでフラッシュバックやパニックを引き起こし、トラウマ化してしまいます。傍にいてサポートする人は、言葉を丁寧に使う必要がありますが、自分にできないことまで言葉にしてしまうと希望は絶望に変わるため、現実に則した言葉や本当に思っている優しい言葉をかけてあげてください。

 

⑧安心感や安全感

トラウマを負っている人は、安全や安心感がある場所では、青々と茂る草木のようにぬくぬくと育つことができます。しかし、この世界が危険だとか、自分が脅かされているように感じると、頭が混乱して、情動的人格部分に乗っ取られます。第二の人格は、人間に対して底なしの不信に満ちていて、相手を罵るような攻撃者や迫害された犠牲者であり、目に見えない敵に取り囲まれていて、追い詰められたように感じています。本来の自分と第二の人格は、同時にあったり、入り混じったり、バラバラであったり、変動していきます。そのため、トラウマのある人は、常に自己統制感を失う恐怖があり、安全で保護的な逃避場所を求めています。傍にいる人は、彼らが外の世界の人々のなかで、安全な場所を見つけられるようにサポートしてあげましょう。

 

⑨居場所の移り変わり

トラウマを負っている人は、気配に対して過敏に反応し、対人恐怖があります。トラウマという不条理な出来事が始まった場所に行くと、身体は不安や恐怖で緊張していき、心身のバランスが崩れていくため、その場所を避けようとします。トラウマを負った人は、恐怖と麻痺が般化という現象によって、次第に拡大していき、日本そのものが不快になっていくことまであります。そのため、日本を離れて海外に移住することを求める人もいます。海外という場所では、外の世界の気配が変わるため、心や身体の状態も良くなり、自分らしく過ごせて、今を楽しめるようになります。

 

⑩気配の移り変わり

解離傾向があると、昼と夜ではこの世界の見え方が変わるので、夕暮れどき(トワライトゾーン)に不安定さが増して、性格ががらりと変わるようなことが起こります。例えば、昼は明るいので、周囲の気配が気にならず、元気に過ごすことができますが、夜になると、暗闇で気配に過敏になり、些細なことでも恐怖し、圧倒されてしまって、被害妄想が膨らんでいきます。

 

⑪迫害的な世界

発達早期にトラウマがあると、身体や脳が恐怖を覚えていて、警戒心が過剰になり、気配に過敏になっていきます。彼らは、目に見えないものを想像上の脅威として感じると、自律神経系の働きに悪影響を及ぼし、喉が絞めつけられて、息苦しくなるとか、血圧が低下して、めまいがするとか、消化器の活動性が高まり、吐き気やお腹が痛くなります。やがて、目に見えないものまで怖がるようになり、生活空間が不幸にも酷い環境であれば、この世界は恐ろしく感じ、いつも自分が脅かされているように認知するようになります。傍にいてサポートする人は、彼らが迫害的な世界のなかで生きていることを理解していく必要があります。

 

⑫眠るのが怖い

解離傾向があると、夜の暗闇の気配に過敏になり、影や光、物音などが気になって、身体感覚に異常が出てきます。自分の部屋で寝ることが怖くて、気持ちが悪くなって、寝ようと焦れば焦るほど、不安になります。そして、怖くなり、ネガティブなことばかり考えて、落ち着かずに歩き回って、パニックのようになります。また、寝るときに自分では処理できなかった過去のトラウマの部分が活発に働き始めて、悪夢や夢遊病、夜驚、中途覚醒、不眠などの睡眠障害が起きます。

 

⑬偽りの自己

トラウマを負っている人は、身体が生命の危機に瀕した体験を記憶しています。そのため、自分の意志に反して、自らの生命を守るためにとる選択が行われることもあり、欺瞞的な行動を取ることがあります。誰かと話そうとしても、自己主張できず、相手に好かれようと猫をかぶった感じになるとか、心で思っていることの逆の言動をしてしまいます。また、抑圧された環境で育つと、相手の意見にとらわれてしまって、自分の考えていたことや感情が分からなくなります。

 

⑭傷つきやすく、怖がりだから

人から傷つけられるかもしれない恐怖があるため、人の悪意が怖くて、人に悪意を向けられないようにしています。できるだけ相手に合わせて、敵を作らないように、悪く思われないようにしており、自分のことを良く見せるとか、争いを避けて平和を願っています。その一方で、相手の要求に応えていくと、言われるがままになっていき、相手がエスカレートいくようになります。そうなると我慢の限界から怒りが爆発したり、冷酷になって関係を切り離します。傍にいてサポートする人は、彼らの気持ちを不当に利用することなく、味方であることを伝えて、安全な居場所を作ってあげましょう。

 

⑮体調不良

解離傾向があると人から傷つけられるのではないかという恐怖があります。集団に交わる場面では、社会交流システムを司る神経の働きが麻痺して、声が出ないとか、聞こえないとか、歩くのが難しいとか、視野狭窄とか、固まっているとか、ぼんやりしているとか、さまざまな制限がかかります。解離症状が重くなると、胸が痛み、息がしづらく、心拍数も低下し、倦怠感、めまい、吐き気、頭痛、パニックなどの身体症状に苦しむようになります。誰にも体調不良を理解されずに悩んでいることが多いため、傍にいてサポートする人は、心を休められる唯一の場所になってあげてください。

 

⑯自己調整機能の障害

通常の人に比べて、気分の変動が激しく覚醒度の自己調整がうまくいきません。覚醒が亢進していくと、テンションが上がり、身体の方が勝手に動いていって、過集中になり、やり出したら止まらなくなります。そして、カーッと熱くなって顔全体が赤くなり、感情は高まって興奮したります。トラウマがある人は、自分の身体の限界が分からなくて、過覚醒がある規定の範囲を超えたら、交感神経システムに乗っ取られて、周囲にあたり、問題行動を起こします。あるいは、身体の方がブレーキをかけていき、麻痺して脱力状態に陥ります。そして、身体の方が無理してきたため、体調不良として現れたり、活動性が低下して、動けなくなることがあります。

 

⑰感覚麻痺と対象を求める質

多くの傷つきを経験しているため、心が麻痺していて、自分の感覚が分からなくなる人がいます。人は自分の感覚を取り戻すために、なんでもしようとするところがあります。相手を自分の思う通りに動いてもらうことで生きている感じを味わい、相手に依存して、楽しさや幸せを他人で満たします。また、特定の物質や行為、過程に対して、やめたくてもやめれないほど依存していき、そこに生きている感じを得るなど、対象を求める質が病的になります。

 

⑱身体の中に流れるエネルギー反応

トラウマを負った瞬間、その衝撃で身体のある部分は麻痺して、凍りつきます。しばらく正常な反応が妨げられることにより、身体の中に過剰なエネルギーが蓄積されていきます。このエネルギーは、相手から敵意を感じると、激しい怒りや恐怖になり、その場にいられなくなるか、感情が爆発します。また、相手が調和してくれたなら、愛やスピリチュアルに変容して、その場に安心していられるようになります。

 

注意や集中の問題

トラウマがある人は、過剰な警戒心から、外界のあらゆるものに注意が向けられて、それらの刺激を全て受け取ろうとするので、感覚過負荷になり、自分の方に注意が向けられない状態にあります。そのため、注意の持続や集中の困難などの問題が起こり、忘れ物や遅刻が多く、片付けが出来ないことが起こります。自分の方に注意を向ける練習は、呼吸法や瞑想、ヨガなどの体験していくことが有効です。

 

▶HOME ▶電話カウンセリング ▶お問い合わせ