警戒・闘争・逃走・凍りつき

▶警戒・闘争・逃走・凍りつき 

 

トラウマという恐怖・戦慄に曝された人の体には、3つのFのストレス反応が現れます。3Fとは、闘争、逃走、凍りつきの3つの状態で生存を高めるための反応です。原始時代から、人間の祖先たちは、凶暴な動物に襲われて、危険な場面に遭遇したときに、この3Fが起きるように脳の中にインプットされています。

 

①過剰警戒モード

トラウマのある人は、常に不安、警戒、焦り、緊張した状態で生活しています。自分に危険が迫ってこないか、自分の身の周りの現象に常に気を配って警戒しています。その現象が自分に及ぼす負の影響の可能性を常に意識して、周囲を観察しています。その警戒心の前提には、自分を取り巻く環境のほぼ全ての要因が自分にとって、何か悪い影響を及ぼすのではなかという不安と緊張があります。だから、安心して世界が広がっているのではなくて、不安とか強迫観念でこの世界を見ています。

 

体は身構えていて、何か悪い事があるだろうという見方でしか世界を見れず、傷つきたくないから、痛いを思いをしたくないから、何かあったら、戦うか逃げれように準備しています。傷つきたくない思いから、今後自分に起こりうる最悪の状況を想定して、それらを回避するために自分が取れる行動のあらゆるパターンを考えて準備しています。

 

嫌な人物から逃れるために、その人の微細なレベルでの行動や表情までを観察して、その人のその時の機嫌や気分を知ろうと努力します。その人が機嫌が悪かったり、怒っているときは、距離を置きます。傷つくことになるという思いが強いので、特に加害者の表情とか言葉、行動に敏感になります。複雑なトラウマを負っている人は、無防備で、油断していると、実際に最悪なことが起きるので、気を抜くことができません。自分を守るために、予防線を張っていると、最悪なことが起きづらくなるので、体は警戒し、緊張した状態がずっと続きます。

 

②闘争モード

トラウマのある人は、これ以上傷つかないように対処するため、毛を逆立て、闘争モードのスイッチが入ります。闘争する場合は、相手に攻撃に対して、牙を剥き出しにして、反撃します。暴力を振るわれているときでも、口は相手を罵り、手足は勝手に動きます。一方、反撃できない場合は、体が固まり、相手に向かう攻撃性が自分に向いて、自傷や自暴自棄な行動、狂った行動、自分が自分でない状態になります。

 

③逃走モード

虐待を受けている子どもは、親から逃げ出して、ベッドに隠れて、うずくまって、嵐が過ぎ去るのを待ちます。トラウマがあることで、闘争モードの部分が、周りに迷惑をかけて、家や学校などの生活全般が困難になっていくと、家や学校から飛び出して、交通のある道路や線路の周辺を走り続けて、家出することがあります。

 

④凍りつきモード

戦おうとして、体に力が入って、どうやって反撃できるか考えます。暴力を振るわれているときは、手足が勝手に動いても、ふと気づいて、権力関係で従属していることに気づいて、実は手を出してはいけない相手だと分かると、怖くなって、首、肩、背中、手、足が硬直していって、相手の暴力を受けるだけになります。それは身体だけなく、嫌とか辞めてなどの言葉でも返せなくなります。気持ち的にも、不条理な状況を耐え続けなければならないと思うようになり、逃げたらもっと怒られるかもしれないから、耐えるのが最も良い選択支だと思って、体が凍りきます。

 

逃げ場のない崖っぷちに追い込まれて、体を凍りつかせて、ただただ時間を過ぎ去るのを待っています。また、土下座したり、服従したふりをして、早く終わってほしいとそれだけを願っています、自分ではどうしようもないから、ほんとは自分が悪くなくても、謝罪してやり過ごしたり、無表情、無感情のまま黙り込んだり、相手の感情が治まるまで待ちます。ただし、それでも加害者が追い打ちをかけてくると、胸に突き刺さるような痛みが走り、息が出来ず、泣き崩れるか、うずくまります。

 

 ▶HOME ▶電話カウンセリング ▶お問い合わせ